東京電力福島第1原子力発電所の事故を受け、日本共産党は、「政府は、原発からの撤退を決断し、原発をゼロにする期限を決めたプログラムの策定を」と提唱、国民的運動を呼びかけています。原発問題、エネルギー政策についての府民各層の主張・提言をシリーズで紹介します。

共有し行動しよう

 約1800人が参加したデモ「バイバイ原発9・11」の実行委員会事務局を務めました。誰でも参加しやすい、楽しいものにするため仮装やサウンドデモを企画。チラシやHPもカラフルなデザインにし、親子一緒の参加を積極的に呼びかけました。
 当日は小さなお子さんを連れたお母さん、お父さんたちが300組近く参加するなど、従来とは異なるデモをアピールすることができました。また実行委員会には政党を含む約80の個人・団体が加わっており、これまでつながりのなかった人たちが一緒になって行動したことは画期的だったと思います。
 私自身は、大学院で環境経済史を研究していましたが、今回の福島原発事故を契機にこのような事故を繰り返してはならないと考え、若手研究者や学生たちと「e-みらい構想」というNGOを立ち上げました。7月には、再生可能エネルギーに詳しい飯田哲也さんらを招いた講演会を開催し、学生を含む450人の参加があり、関心の高さを改めて感じました。
 私たちのNGOは、脱原発と今後のエネルギー政策のあり方を市民と一緒に考え、共有し、そして行動することを目指しています。原発問題は利権を持つ企業や専門家、そしてマスメディアが世論をミスリードしようとするため、一般市民には正確な判断が難しくなっています。
 シンポジウムや勉強会を通じて原発問題について考える機会と情報を提供するとともに、原発のない社会のビジョンを示しながら、市民グループの運動を支援したり、議会や自治体政策に働きかけるロビー活動に取り組んでいこうと考えています。アーティストやデザイナーも加わっているので、9・11デモのような派手なアクションも手掛けていきます。多くの人が出会い、脱原発へ一歩を踏み出す場をさまざまな形で提供していければと考えています。(「週刊しんぶん京都民報」2011年9月25日付掲載)

「原発からの撤退を求める署名」用紙ダウンロード(10kb)