京の冬、二人で行きたい心象風景 雪の金閣寺
18日、前夜に積もった雪に、白く染め上げられた左大文字が朝日に輝くのを眺めながら、金閣寺に足を運びました。学生時代に行って以来30数年ぶりですが、何故か今年は、「雪が積もったら行こう」と決めていました。
「出勤前に」と思い8時30分に着いたのですが、開門は午前9時とのことで。すでに長蛇の列でした。「うーん、これは遅刻するな」と一瞬ためらいましたが、「こんな機会はめったにない」と列に並びました。
9時ちょうどに開門、人の流れに沿って前に進むと、金色に輝く舎利殿が見えてきました。真っ白な雪と透き通るようなスカイブルーとの間に輝く黄金のコントラストがとても幻想的でした。鏡湖池(きょうこち)に浮かぶ金閣に向けられた、たくさんのシャッター音を遠くで聞きながら、日常の煩わしさを忘れてしばし幽玄の世界を彷徨していました。ほんの一瞬ですが、朝のひとときのご褒美でした。(太田三智)