清水寺で原爆展はじまる 経堂で13日まで
多数の観光客で賑わう清水寺の経堂(きょうどう、重要文化財)=京都市東山区=で9日、原水爆禁止京都協議会と京都原水爆被災者懇談会が主催する原爆展が始まりました。同寺での原爆展は初開催で、13日まで開かれます。
堂内には日本原水爆被害者団体協議会作成の新パネル「ヒロシマ・ナガサキ 原爆と人間」が展示され、その傍に釈迦三尊像がまつられ、鏡天井には江戸時代の絵師・岡村信基(おかむらのぶもと)による墨絵の円龍が描かています。訪れた観光客や修学旅行生が真剣な表情で見入っていました。
埼玉県から来た看護師の女性(29)は「こんな観光名所で原爆展をやっていることに驚きました。被爆者の写真を見て衝撃を受けました。原爆展によって被害の実相を広め、核廃絶の力になってほしい」と話しました。
また、同日に同寺山門前で京教組女性部を中心に1971年から40年以上続いている、核廃絶署名と被爆者支援の募金を呼びかける「6・9行動」が行われました。署名を呼びかけていた同行動が始まった当時の京教祖婦人部長の溝内幸子さん(83)は「日本でもこんなに有名な観光名所で6・9行動が行われている所は無いと思います。お寺の理解があって嬉しいです。この間、全国各地の地道な運動の積み重ねが核廃絶へと世界を動かす力になっています。続けることは大事ですね」と話していました。