シリーズ・発言 増税許せぬ(8)「和菓子の春月」主人 大槻三郎さん
民主党は財界に弱い
消費税増税は反対です。和菓子屋を始めて40年ほどになりますが、本当に商売は厳しいです。京都府生菓子協同組合は餅菓子を中心にした町の和菓子屋の集まりです。80年代の最盛期に350軒だったのが、今は165軒まで減りました。バブルがはじけててきめんに影響を受け、大型店の規制緩和、コンビニ出店などが追い打ちをかけました。1つ100円、200円の商売ですから、多くの店が消費税は転嫁できず、値上げも難しい。次の代へ引き継げるかどうか、悩みも多いです。
民主党が誕生した時、無駄を削り、消費税増税はしないという公約に期待しました。ところがこの数年で無駄と言っていた事業を進め、首相は「増税に命をかける」と自民党よりもひどい政治に変わり果てました。沖縄の基地移転問題や原発、TPPなどの対応で見えてきたのは情けないくらいアメリカいいなりで財界に弱いという姿です。
共産党の言うことは確かにまともで正論だと思うのですが、実現力がないのが残念です。もっと国会でものが言えるよう、大きくなってもらいたいですね。(「週刊しんぶん京都民報」2012年5月20日付掲載)