京都水族館建設後の問題点を考える 住民らが集会
京都市の梅小路公園(下京区)に京都水族館がオープンして3カ月がたつなか、水族館建設に反対してきた住民団体が24日、「梅小路公園の未来を考える 『緑と広場のフェスタIII』」を同公園内で開きました。
梅小路パークプロジェクトが主催したもの。京都・まちづくり市民会議事務局代表の中島晃弁護士と佐野春仁・京都建築専門学校教務主任が、水族館建設後の問題点について対談しました。
中島氏は、水族館建設で、広域避難場所である同公園の安全面積が不足していると指摘。「市は開業までに1万平方メートルを新たに確保し、広域避難場所機能を維持すると説明してきた。しかし、必要な土地確保はできず、その後、駐車場を公園に組み入れて数字あわせをしただけ」と市のやり方を批判しました。佐野氏は「水族館建設で失った緑のため、『命の森』を増やすなどまちづくりの提案が求められている」と訴えました。
このほか、水族館建設許可の取り消しを求める住民訴訟弁護団の諸冨健弁護士と同プロジェクトのメンバーが、裁判の進ちょくと3年を超える反対運動の経過を報告しました。
同公園近くに住む岡林信子さん(60)は、「水族館が建ったからといって、運動は終わりではありません」と話しています。(森野修一)