泉大津港倉庫見学会 「食の安全」を脅かす環太平洋連携協定(TPP)参加への批判が高まるなか、新日本婦人の会京都府本部は6月20日、大阪・泉大津港(泉大津市)で輸入食品の実態やTPP参加の問題点についての学習会、同港内倉庫の見学会などを行いました。会員や農民連京都産直センターの職員など約40人が参加しました。
 学習会の講師をつとめた元税関職員の福本武さんは、職員が少なく食品検査の検査率が12.7%(2009年度)になっている現状を告発。TPPに参加すれば▽遺伝子組み換え食品の表示義務がなくなる▽税関手続きの緩和▽ポスト・ハーベスト農薬の増加ーなどの問題が起こるとして「参加すべきでない」と強調しました。
 見学会は福本さんの案内で行われ、オーストラリア米が山積みされた倉庫の床にネズミトリ用の粘着テープがびっしり設置されていたり、塩漬けの食材を入れた箱が壊れて中の袋がはみ出している様子などを見ました。
 帰りのバスの車中では「子どもや孫たちに安全・安心な食べ物を食べさせたい」などの感想が出されました。左京支部養正班の遠藤優子さん(60)は、「輸入農産物は栄養価や安全面で大変問題があることをあらためて知りました。TPPに参加したら、とんでもないことになると思いました」と語っています。(写真=壊れた箱を見て眉をしかめる参加者たち=中央の男性が福本さん)