福知山の子どもと教育を考える会 福知山の子どもと教育を考える会(福知山教育ネット)は23日、中丹勤福会館で、学校統廃合問題などの取り組みのまとめとともに、危険な動きを強める大阪維新の会と橋本市長の「教育改革」について、講師に藤本雅英前京教組委員長を招いた学習会を行い42人が参加しました。
 第1部では、事務局から報告が行われ、福知山市教委が進める学校統廃合計画が、父母・地域・市民団体・市議会などの連携した力で、事実上凍結状態という到達点にあること、6月定例市議会でも日本共産党の大槻富美子市議が、統廃合を強引に進めることはないか、と質問したことに対し、「はい」と認める答弁(大垣教育部長)を紹介。今後は地域の学校を守るとともに、30人以下学級の実現で過密学級の解消、普通教室のクーラー設置、放射能検査態勢など給食の安全・安心を求める教育条件整備の取組を強めようと提案しました。
 また、昨年開設した宿題サポートセンターの取り組みなど子どもと保護者と手をつなぐ教育センター活動の強化について提案がありました。
 第2部の学習会で藤本氏は、MBSニュース番組VOISE緊急取材から見える橋下「教育改革」について、アメリカで失敗した競争原理の導入と教育格差の拡大など公教育を否定するなどの新自由主義教育がモデルであることを解明。参加者からは「モデルは失敗したアメリカの『改革』にあったのか」と驚きの声が上がりました。また、府・市一体となった「教育基本条例」や「職員基本条例」などは、世論に押され一部表現を変えるなどの手直しはあるものの、格差の容認、徹底した教職員管理、憲法9条の否定、戦前の民主主義否定の政治体制をめざすなど、その危険なスタンスは変わらないと強調しました。さらに、「ハシズム」の手法や橋本市長や維新の会が進めようとしている「改革」に対し、PTAや圧倒的な教職員が子どもたちと教育を守ろうと立ち上がっていること、大阪府市小中1500校中約800校以上が学力テスト学校別結果公表に参加しないことを表明したり、文化人や弁護士など著名人による全国的なアピール運動が進むなどたたかいの広がり、府民との矛盾の深まっていることに確信を持とうと呼びかけました。
 大阪から単身赴任している保護者は「家は府下で唯一育鵬社の教科書を採択した東大阪市です。橋下教育改革についてきちんと学ぶ機会がなかったのでよかった」、「大阪の人の思いを自分のこととして受け止め、行動することが大切」などの感想が寄せられました。
 つどいでは「今こそ教職員、父母、市民が手をつなぎ、子どもを守る取組を広げましょう」のアピールを採択しました。(山本賢二)