危険な流れ 京都では許しません 自治労連、京教組両委員長が共同呼びかけ
京都自治体労働組合総連合の池田豊委員長と京都教職員組合の河口隆洋委員長は29日、連名で「危険な流れ 京都では許しません! 住民福祉の向上、子どもの教育のために、憲法・民主主義と人間の尊厳を守る共同の呼びかけ」を発表しました。全文は次の通りです。
「危険な流れ 京都では許しません!」=住民福祉の向上、子どもと教育のために、憲法・民主主義と人間の尊厳を守る共同の呼びかけ=
京都自治体労働組合総連合 執行委員長 池田 豊
京都教職員組合 執行委員長 河口隆洋
憲法を否定・抹殺しようとする動きの強まりに対して、住民の意のいのちと暮らし、営業を守るための仕事をすすめたい自治体職員、どの子にもわかる喜びを育み、確かな発達を保障する教育をすすめたい教職員として、激しい怒りと危機感を覚えます。
橋下大阪市長が立ちあげた「日本維新の会」(以下「日本維新」)は、石原前東京都知事率いる「太陽の党」と合流し、京都でも危険な動きを強めています。
日本の東と西で、憲法を敵視し、命令と処分で「日の丸・君が代」を強制し、教育破壊攻撃をすすめた首長同士が手を結ぶことによって、その危険性はきわまっています。「日本維新」は、憲法破棄、日米軍事同盟堅持、集団自衛権の行使、核持ち込みの容認、挙げ句は核兵器に関するシミュレーションにも言及するなど、きわめて危険な政策を次々に打ち出しています。「第三極」と称しつつも、そのなかみは、安倍総裁率いる自民党が集団的自衛権行使を明確に打ち出した「政権公約」や「日本国憲法改正草案」(以下「改憲草案」)と通底するものです。「改憲草案」に「国防軍」の保持、天皇元首化などを掲げる自民党と、日本社会の右傾化の推進を競い合い、歴史の流れに逆らって過去の侵略戦争を美化し、憲法改悪を企む潮流をつくりだしています。
日本国憲法第99条は、公務員に対して憲法擁護・尊重義務を課しています。私たち自治体職員・教職員は、採用の際に「日本国憲法を尊重且つ擁護」するという宣誓書に署名しました。私たちの仕事のおおもとには憲法が位置づいていなければなりません。その憲法を根絶やしにしょうとする動きは、民主主義を踏みにじり、住民福祉を大きく後退させ、日本を「戦争をする国」へと突き進ませる道につながります。
かつて「憲法を暮らしの中に生かそう」というスローガンが府庁や学校にはためいていた歴史を持つ京都だからこそ、このような歴史の流れに逆らう潮流を許してはなりません。
私たちは、人間の尊厳と平和、憲法と民主主義を守る立場に立って、住民福祉の向上を求め、子どもたちの豊かな発達を願う広範な府・市民のみなさんとの共同をさらに発展させる決意です。歴史の流れに逆らう動きを食い止め、憲法を守る共同を心から呼びかけます。