改憲潮流にくさびを

中京区・島津医院・小児科医師　島津恒敏さん

　窓口に故・岡部伊都子さんの「憲法九条こそ人間の魂の真実」というメッセージを掲示しています。私自身の信条でもあります。
　今回の参院選では自民党はアベノミクスなる幻想で国民を欺き、福島原発事故の収束の見通しすら立たないのに原発再稼働を公言しています。そして、憲法への攻撃を露骨にしています。
　自民党の改憲案の狙いは、日本を再び戦争できる国にすることです。これまで解釈改憲でなし崩し的に自衛隊を海外派兵してきましたが、９条がぎりぎりの歯止めとなって武力行使はできませんでした。これを「国防軍」と明記して成文改憲することで本格的に海外で武力行使ができるようにしようとしています。
　また、国民に多くの義務を課し、基本的人権に「公益及び公の秩序に反しない限り」という制約をつけるなど、戦前の大日本帝国憲法への逆戻りの内容です。また、改憲を進めるために改正発議のハードルを引き下げる96条改定を持ち出しています。
　安倍首相は国会での多数を握り、強権的に改憲を進めるに違いありません。京都の民主党候補は、「国のために死ぬという愛国心をどう教育するかが重要」と述べていることを知り、驚きました。こうした動きを許してはなりません。共産党の倉林明子さんを国会に送り出し、安倍政権の暴走にくさびを打ち込まねばと思います。（「週刊しんぶん京都民報」2013年７月21日付掲載）

シェア