憲法守り抜く議員を

元精華町議会議長 石橋平和ひらかずさん

 私は1938年生まれです。前年には日中戦争が始まり、日本が泥沼の戦争へと突き進もうとするなかにあって、父は平和を願ってこの名前を付けたと聞きました。戦後は私自身、憲法9条を大切に思い、戦争は2度と起こしてはいけないということを信条としてきました。
 縁あって地元の「九条の会」(相楽九条の会)の代表を務めています。代表となる際、憲法を守る運動は党派を超えて多くの人々に参加してもらうことが肝要だと宣言しました。地域の高齢者が集まるサロンでも九条のことを語り、運動の裾野を少しでも広げようと実践しています。
 憲法改正を目指す安倍政権が誕生し、危ういものを感じています。歴史認識の問題でも、安倍首相は歴代内閣が踏襲してきた「村山談話」や「河野談話」の見直しに言及し、中国や韓国の反発を招いています。領土問題も絡めながら、その反発を逆手に取って、「9条改憲、再軍備必要」との世論を醸成しようという目論見でしょう。改正発議のハードルを過半数に引き下げる96条改定の問題でも、「国民投票がしやすくなる」なんていうのは立憲主義を理解しない、乱暴なすり替えです。
 今度の参院選は日本の将来を左右する大事な選挙です。憲法を守りぬくという議員が1人でも多く当選することを願います。(「週刊しんぶん京都民報」2013年7月21日付掲載)