参院選・大争点と私の選択(2)
原発再稼働おかしい
弘道館館主 太田達 さん
先日、第55回ベネチアビエンナーレを訪ねました。ベネチアという千年以上続く共和制都市国家がイタリアに併合されたのち、自分たちの街がいかなる価値観において生きていくのか、という葛藤のなかでうまれた美術のオリンピックです。
彼地にいて日本から伝わってきたのは、アベノミクスによる株価の話や、経済成長の方針的な話ばかりでした。成長し、金をえて、何がいいことがあるでしょうか。子どもの頃、祖母から「金」のことは言うな、「欲しがるな」と口すっぱく言われました。金より重要なものは山ほどある。今の世の中でこういうことをいうと、子どもじみたことをとか、理想論では飯が食えぬと言われそうですが、この方が私には不思議です。
むしろ1950年以降の日本の経済史は異常なものであると検証すべきなのではないでしょうか。「知足」という日本の美徳を資源と考えることはできないのだろうか?
コストなど