嵯峨広沢の池に咲くキバナコスモス
中日の名月を船上から観月の夕べを優雅に奏でられた右京区嵯峨の広沢の池。池の畔にはキバナコスモスがきれいに咲いて心和ませてくれています(写真)。
キバナコスモス(学名=Cosmos sulphureus:コスモスはギリシア語で「飾り、美しい」の意〈秩序ある世界を意味するギリシア語のコスモスはKosmos〉。スルフレウスは硫黄色の意:和名は黄色い花を付けるコスモスから)の古里はコスモス(秋桜)と同じくメキシコからブラジル地方。日本には大正初期に園芸用として渡来し昭和(戦前)に一般化しはじめたようで、今は河川敷などあちこちに自生しています。一年草で非耐寒性、6月頃から10月頃まで咲き続けます。よく見かける花色は黄色ですが、橙や朱赤などもあり、一重八重咲きもあります。アメリカで改良されたゴールドクレスト(橙黄色)やサンライズ(鮮黄色)、日本で改良された美しい緋紅色のサンセットやディアボロが園芸品種として作出されています。より美しく花を咲かせるサニーゴールド、サニーレッドやサニーオレンジなど新しい品種改良がつぎつぎされています。また鉢植えや切り花用に使う早咲きは温室に1~2月に種まきし3~4月には開花します。花言葉=野生美。(『園芸植物大事典』小学館刊など参照)(仲野良典)
「コスモスや妻がやさしく子がやさしく」(日野草城)
「コスモスの茂りなびかひ伸ぶみれば 花は咲かずもよしとしおもうふ」(若山牧水)