TPPで日本・地域はどうなる TPP参加反対京都ネットワークは10月25日、京都市中京区のコープイン京都で京都大学大学院経済学研究科の岡田知弘教授を講師に迎えた「TPPで日本・地域はどうなる」と題した学習会を行い、農民や府市民ら40人が参加しました。
 同ネット共同代表の垣田さち子府保険医協会理事長があいさつ。政府・自民党が交渉で重要5項目を譲歩するという「公約違反」の動きについて「心配していた通りの展開。知恵をしぼり真剣にやらないといけない。政治がこのままでは困る。議論を深めていきたい」と述べました。
 岡田氏は、TPPが登場した政治経済的な背景や関税撤廃による地域経済への影響などを解明。TPPに反対する「大学教員の会」の試算でTPP参加によって収益が増えるのはごく一部の自動車、IT企業、インフラ系企業、商社で計約8兆円なのに対し、農業や食品加工、建設業などで9兆円が減少すると指摘。農産物の関税撤廃で京都府への影響は1573億円のマイナスになると示しました。
 また、安倍内閣がTPPの年内妥結に向けて暴走する中で非常に危険な局面の反面、日本の政府・自民党がこれまで「守るべきものは守る」と公約してきたコメや乳製品など重要5項目での譲歩に対する強い怒りと反対運動の広がり、アメリカの議会内で国会権限無視への反発と財政危機などの矛盾の表面化などの動きを紹介し、「まだ時間はある。正しい情報を多くの国民に知らせれば運動は大きく広がる」と話しました。
 TPPストップ口丹連絡会、TPP参加反対山城ネットワーク準備会、使い捨て時代を考える会から、反対運動の紹介や広がり、今後の取り組みなどを紹介しました。