高まる地域労働運動の役割 京都総評が運動交流
京都総評は「15春闘を単産・地域総ぐるみで闘い、すべての労働者の大幅な賃上げと、暮らしと地域経済のたて直しをめざそう」と17日、地域労働運動交流集会を開催し、8単産19地区労協代表から41人が参加しました。
京都総評奥井正美議長が「残業代ゼロ法案を連合も反対だと言っており、一点共闘も、地区労協などでも幅広い運動ができ、いかしていく運動が求められている」と開会あいさつしました。
全労連の井上久事務局長が「15春闘をめぐる情勢と地域労働運動」と題し、講演。井上議長は年末の総選挙の結果について「自民圧勝」報道は誤りと指摘。選挙結果について、「安倍『暴走』政治にノーの審判を突きつけるまでには至らなかったが、安倍首相も総選挙を決めたら真っ先に財界に行き賃上げを要請した。逆に日本経済のためにも賃上げと雇用の安定が重要と、国民の共通理解が深まった」と述べました。原発再稼働、秘密保護法、集団的自衛権や消費税増税など、安倍政権の政策に対して国民ははっきりとノーの声を突きつけていたと総括し、「沖縄のような地殻変動がほかでも起こり得る状況がうまれてきている」と、確信して運動を展開しようと呼びかけました。
今年春闘の基本的な構図を「大幅賃上げを勝ち取る、憲法を守り生かす共同の取り組み、職場に労働組合の風を吹かせての仲間づくりを・持続可能な地域社会をつくる取り組みの推進と一斉地方選挙を重視して地域闘争を展開しよう」と提起しました。
京都総評の梶川憲事務局長が「15春闘方針の提起」、同池田和弘事務局次長が、地域全体を対象としたセンターとしての役割強化などを柱とした「春の地域総行動の提案」を提起しました。
午後はこれらの提起を踏まえて出席した各単産や全地区労協から、米軍Xバンドレーダー基地撤回運動の闘い、社会保障や教育関係の署名、申し入れ活動の共同の取り組み、東北支援活動、消費税増税での聞き取り活動、地区労協加盟の労組や未加盟労組の訪問などが報告されました。(仲野良典)