市町村移行に不安 特養施設長が介護改悪批判・精華町
昨年、安倍政権が強行した医療・介護総合法により2015年度から介護制度の大改悪が押し付けられようとしているもと、改悪内容を学ぶ学習会が24日、精華町内で行われました。同町民主町政の会が主催する連続町民講座の2回目で、町民30人が参加。奈良県の特別養護老人ホーム「こがねの里」の藤井俊哉施設長が講演しました。
藤井氏は、同町の人口で最も多い“団塊の世代”が10年後の2025年には75歳以上の高齢者になっていると指摘。そのうえで、「高齢者を支える新たな介護制度は、9割が改悪内容」と説明しました。
その内容について、家族や地域ボランティアの助け合いに介護を任せ、公的介護の利用を抑制するものと紹介し、▽現行の要支援1・2の利用者の介護給付をはずし、市町村事業に移行▽要介護1・2の給付範囲見直しや事業の市町村移行も今後狙われる―などを強調。「精華町は施設が少なく、受け皿が心配。自治体窓口で介護利用を申請させない対応をする可能性もある。これほどの改悪は本来の社会保障から逸脱し、憲法25条の“解釈改憲”ともいえる」と批判しました。
同町老人クラブ連合会の役員も参加し、「高齢者が元気に暮らせるよう活動しているが会員が減っている。高齢者の活動の活性化へご協力いただきたい」と述べました。