秋深まる 「木津の流れ橋」
京都南部を流れる木津川に架かる上津屋橋(こうずやばし=八幡市上津屋地内)は通称「木津の流れ橋」として、時代劇のロケーションなどに使われテレビや映画にたびたび登場しています。この橋界隈に10月も下旬になるとウォーキング、ジョギング、サイクリングに釣り人などがたくさん訪れて、深まる秋を楽しんでいます。
橋は全長356.5メートルで幅員3メートルの板がズラーと敷き詰められています。釘打ちなしですから歩いたり自転車が通ればガタガコと揺れます。台風時などの大雨では橋げたは丈夫なワイヤーでくくられているため、外れても流れないで下流につながっていて再び並べれば元通りになります。
釣人も大勢で、散策している中年のご婦人達からは「すごい、また鮎を釣らはった。餌ついたらへんのに」と賞賛の拍手が寄せられ、釣人は「どんな鮎も1年で死によるから釣ったらんとね」と答えていました。スポーティーな自転車を止め橋の欄干に座って足をぶらぶらさせて、お茶とたばこで「小休止してますねん、気持ちいいよ」と競輪スタイルのおじさんロードマン。橋の両岸にはススキなど秋の草花にバッタや赤とんぼがいっぱい飛んでいます。(仲野良典)