「日常への浸透怖い」「こんな時代二度と」 戦争を染めた風呂敷展 22日まで法然院
戦場や戦車、戦闘機を意匠に使った風呂敷の展示「戦争を染めた風呂敷展」が22日まで、京都市左京区の法然院で開催中です。訪れた人らは「こんな恐ろしい風呂敷がもてはやされる時代があったのか」と感想をのべ合っていました。
風呂敷を現在の生活に活かす取り組みを進めている、ふろしき研究会(森田知都子代表)の主催。
展示は、木綿古布収集家の豊田満夫氏(同会会員)のコレクションを中心に構成しています。軍歌・中国地図・戦闘シーンを組み合わせたものや、ヘルメットと防毒ガスマスク姿の子どもが描かれているものなど約40点。
軍隊の記念品などを専門に製造・販売していた福岡県の業者のカタログや、召集令状、家庭用必需品購入券なども出品されていました。
東京都足立区から訪れた女性(55)は「子どもが防毒マスクをかぶっているデザインはぞっとする。しかし、これが素晴らしいと国民に思わせた戦前の教育は恐ろしい。今、前の戦争は正しかったという教科書が登場している。再び戦争をもてはやす時代にならないことを願いたい」と語っていました。
午前10時~午後5時。無料。問い合せ先☎075・432・2722(ふろしき研究会)。
なお、7月3日から5日まで、舞鶴赤れんがパークでも開催されます。午前10時~午後5時(最終日午後3時半まで)。無料。