「善良な庶民殺しあう」「最大の暴力」体験者語る 福知山戦争展
福知山市で8月29、30の両日、「2015 平和のための戦争展」(実行委員会主催)が開かれました。
30日は特別企画として、「戦後70年、日本は再び戦争へ向かうのか」をテーマに、戦争の実相、再び「戦争する国」にしないとの決意を込めた青年たちの平和の取り組み、島ぐるみで広がる沖縄の新基地撤去の運動などを学び、交流しました。
戦争体験を語るパネルディスカッションでは、中国戦線に参戦した塩見利弘さん(94)、シベリアで抑留された平野力さん(91)、満蒙開拓団として入植した高山英子さん(87)、学徒動員されトンネルを掘った佐古田敦己さん(86)の4人が登壇しました。
平野さんは、ラグビー仲間4人が特攻隊に志願して亡くなり、自身も遺髪、遺爪を残して出征したことをあげ、「戦争は死が前提。命が粗末にされた時代だった」と回想。シベリアでは極寒の中での重労働のほか、「一番辛かったのは自由がなかったこと」と人権無視の実態を告発しました。
その上で、国会審議のヤマ場を迎える戦争法案について、「戦争は善良な庶民の殺し合い、二度としてはいけない。法案は廃案に」(平野)、「戦争は最大の暴力。法案阻止のためがんばりたい」(佐古田)と力を込めました。