20160709-07 思想史家で政治学者の白井聡氏(精華大学教員)は参院選最終日の9日、京都市中京区の三条河原町で、初めて日本共産党と大河原としたか参院候補応援の街頭演説に立ちました。アベノミクス、年金、奨学金、雇用、農業、憲法など国政問題全般にわたって反国民的な安倍政権を痛烈に批判するとともに、国民本位の政策を提案し活動してきた日本共産党の政策的優位性と躍進の必要性を熱く説きました。

 街宣は、白井さんの演説と、「NON STOP KYOTO」の河本真智子さんとの対談で構成。三条河原町、北野白梅町(京都市北区)の2カ所で行われました。

 白井氏は日本の教育費が先進諸国の中で最低水準にあり、学生が高学費を有利子の「奨学金」でまかなっても卒業後、正社員になれず「物理的に返済できない状況にある」と指摘。「安倍政権は、致命的な欠陥をもつ“ポンコツ”オスプレイやF35戦闘機など高価な戦闘機を米国の言い値で買いながら、大学生には金を出す気がない」と批判。

 また、農業問題でも自民党の支持が厚かった東北地方で公約に反するTPP推進での反発・批判などから、野党候補が善戦していることに触れ、「農家は、もう自民党は農業を守る方針を放棄したことを見抜いている」とのべました。

 憲法問題では、安倍政権が改憲勢力で国会の3分の2を占め、まず「緊急事態条項」を憲法に盛り込み、その後に全面改憲――というシナリオを描いていることなどを告発。今選挙で改憲勢力に3分の2を占めさせないことの重要性を説きました。

 白井さんと河本さんとの対談で2人は、NHKが参院選を取り上げなくなっていることなどを批判するとともに、市民が自由に政治を批判できなくなることへの危機感を語り、日本共産党の躍進と大河原さんの勝利で、安倍政権の暴走をくい止める決意を語り合いました。