南山城村と三重県伊賀市にまたがる山林でメガソーラー建設を進めようとしている米外資系企業「FS Japan Project6合同会社」(以下FS6社)は11日、三重県側の林地開発申請を前にして、伊賀市島ヶ原地区対象の住民説明会を同市島ヶ原会館で開催。FS6社が、京都府の反対意見を隠し、施工委託予定の業者を発表するなど開発を強引に進めようとする姿勢に住民が反発。批判が出されました。

■業者側、南山城村自治会での「反対決議」に触れず

 FS6社の担当者は、関連予定業者として住友電設(送電線など)、千代田化工建設(設計・調達・施工)、西松建設(造成)を紹介。

 事業経緯については、南山城村の関連4自治体のうち3自治体で協定が締結されたことは紹介したものの、1自治体で反対決議が上がった事実は触れませんでした。

 島ヶ原地区の住民からは「南山城村では(交渉は)片が付いたということだが、南山城村と島ヶ原が一緒の場にいて話をしてもらわないと信用できない」「島ヶ原が突出して先行していこうという気はない。南山城村の抱える問題を解決してもらわなければ」などの発言が出されました。

 南山城村から参加した住民が、月ヶ瀬ニュータウン自治体で反対決議が上がったことなどを紹介すると、島ヶ原地区住民から「反対意見を説得する努力もせず、置いて(放って)おくのはどうなのか」などの意見が出ました。

 また、今計画を最初に進めたデベロッパーの実質経営者が、反社会的勢力と関係を指摘され、FS6社が“関係解消した”としている問題についての批判も出されました。

(写真=三重県伊賀市の島ヶ原地区で行われた説明会

(「週刊京都民報」11月19日付より)