「ヒバクシャ国際署名」店舗前で宅配で呼びかけ、4万3837人分 京都生協/組合員・花垣ルミさんの被爆体験も学び
「ヒバクシャ署名京都の会」(*)の呼びかけ団体となっている、京都生活協同組合は店頭や宅配事業で「ヒバクシャ国際署名」を呼びかけています。来年3月20日までに5万人を目標にしていますが、11日までに4万3837人分を集めています。
■核廃絶“私と私の家族の問題”
「核兵器をなくすためのヒバクシャ国際署名を国連に届けます。まだの方はお願いします」──店頭での理事や職員の訴えに、次々と足が止まります。京都生協のイメージキャラクター「きょうまる」も登場。子どもたちに大人気です。店内放送でも「被爆者は平均年齢80歳を超えています。生きている間に何としても核兵器のない世界を実現しましょう」と協力を訴えました。
京都生協は、独自の署名用紙ビラや宣伝用ののぼりなどを作成。署名用紙には、組合員で被爆者の花垣ルミさん(77)の被爆体験が掲載され、協力を呼びかけています。4日のコープ二条駅店=中京区=での行動には、花垣さんも参加。1時間で77人分が集まりました。花垣さんは、国連で7月に122カ国の賛成で採択された核兵器禁止条約や核廃絶の活動を世界で広めているICANがノーベル平和賞を受賞したことなどを語り、「唯一の被爆国の日本政府がまだ署名していないのよ。大いに世論を盛り上げ、政府にサインさせましょう」などと訴えていました。
署名に応じた竹中三津子さん(67)は「孫が2人います。将来この子たちを戦争で亡くすなんてことは想像できない。まして核兵器なんてとんでもない」と話していました。
コープにしがも店=北区=では1時間で77人がサイン。「大事な活動ね」と名前を書いた瀧野光子さん(75)は、空襲警報がなるたびに防空壕に逃げ込んだ記憶があります。「まだ3つでしたが、怖かったことをいまだに忘れない。戦争は絶対にあかん」と語気を強めました。
平和分野担当の日比明子理事(42)は「組合員の花垣さんに被爆体験を聞かせてもらったことで積極的に頑張れます。戦争になれば核兵器が使われる可能性があります。恐ろしさを知って広げることが大事です。人事じゃない、私と私の家族のことだと、多くの人に分かってもらいたい」と語っています。
*「ヒバクシャ署名京都の会」 京都原水爆被災者懇談会、京都「被爆2世・3世の会」、京都生活協同組合連合会、原水爆禁止京都協議会が呼びかけ団体。NPT国際会議が開かれる2020年9月末までに京都府内で50万人の署名を目指しています。府内では現在、約10万人の署名が集まっています。
(写真=花垣さん〔右から2人目〕も参加して署名を訴えました=コープ二条駅前店)
(「週刊京都民報」12月17日付より)