全員制の中学校給食実施へ財政支援を 保護者ら府教委に要望、署名5667人分も提出
全員制の中学校給食の実現を求めて運動をしている「小学校のような中学校給食をめざすALLネットワーク京都」は4月24日、京都府教育委員会と初の懇談を行い、未実施自治体への財政支援などを府に求める要望署名5667人分を提出しました。
行動には京都市、宇治市から保護者ら7人が参加。公立中学校の給食喫食率で、京都府は35.7%(2016年5月1日)と、全国平均(84・1%、同)を大きく下回り、都道府県レベルでワースト2位という現状を示し、切実な願いを伝えました。
「宇治市の中学校給食の実現をめざす会」の山下由香里さんは、宇治市長が選挙で公約し、中学校給食の実施を求める議会請願も全会一致で採択(17年)されたにもかかわらず、調査段階のまま進んでいない状況を伝えました。同会で大阪府高槻市に給食見学に行き、「大阪府では、府の財政支援もあり、3年間で全校実施ができたと聞いた。府の援助は大きいと思った」と話しました。
また、「給食を食育として義務教育のなかできちんと位置付けてほしい」と述べたうえで、「大阪府のように自治体への財政支援はできないのか」との問いに、応対した府教育庁指導部保健体育課の副課長は、「今のところ予定はない」と回答。「子どもの成長はまったなし。府としてできることを考えてほしい。新知事にも要望を伝えていただきたい」と話しました。
府内で中学校給食未実施の自治体は、宇治市、京田辺市、亀岡市、精華町。京都市は、弁当持参か給食を選ぶ選択制で、給食を食べている生徒は3割に満たないのが現状です。