天気がよければ人の集まる街頭へ出て、片っ端から声をかけ、約半年で集めた署名は1000人分(3日まで)を突破。「使い捨て時代を考える会」の村上聖子さん(71)=京都市右京区=は「憲法9条に自衛隊を加えてはいけない。人を殺す戦争は絶対だめ」と署名を呼びかけています。

 近所のスーパー前や河原町通、京都市役所前、二条城をはじめ、集会やデモ行進、キンカン行動など市内各所に出没。1日3、4時間、最低10人を目標に、歩いています。

 1日は、メーデーや京都市役所前で行動。44人分を集めました。信号待ちの男性に「9条を守りましょう」と話しかけるとすぐにサイン。「もうしましたよ」という女性も。「よく分からない」という若者には、「9条に自衛隊が書きこまれると、自衛隊員が海外の戦場に送られる。戦争になれば将来的に若い人が戦地に行く可能性があるよ」とゆっくり話します。「改憲は安倍さんに任せればいい」という男性には「公文書改ざんや隠ぺいを平気で行う首相は信用できない。考え直して」と迫ります。

 村上さんは50歳まで看護師として京都市立病院などで働き、その後、デイサービスや訪問看護の仕事を続けてきました。「命は何より大事。救えない命もあるのに、人を殺す戦争なんて絶対に許せない」。医療人として自負があります。

 署名では若者へのアプローチを意識しています。「韓国では若者がみんな選挙に行きます。朝鮮半島で平和に向け大きな一歩が進んだ今こそ、憲法の大切さを伝え、広める時です」。残る1カ月、修学旅行生、中高生に声を掛けていきたいと話しています。

(写真=街頭で声をかける村上さん)