■3000万署名と一体で、小学生から90代まで641人分

 「9条の会」向日市連絡会はこのほど、平和の願いや憲法9条への思いが詰まった市民のメッセージ集「向日市民 憲法の心をつづる」(A5判、135㌻)を発行しました。

 同ブックレットは、安倍改憲に抗する同連絡会の新しい運動として、全国統一署名と並行して取り組んだ、「憲法の心をつづる100字メッセージ」運動の集大成。小学1年生から90代まで、641人のメッセージが収められています。

 各ページには、「『来たぞ、召集令状や』父の電話の声が震えていた」「防空壕に入らなくてもよいとほっとした」「僕は中学生ですが、戦争が恐ろしいものであることを知っています」などと、掲載メッセージから拾った見出しを付け、随所に市内の風景画を挿入しています。

 メッセージ運動の提案者で、編集に関わった望田幸男同志社大学名誉教授は、「似たり寄ったりの言葉にならないかと気がかりだったが、
それぞれの〝人生の叙事詩〟と表現できる感動的な内容になっている」と紹介しました。

 連絡会の事務局メンバーらは、初めて戦争体験を語った人、人生の歩みを7時間かけて話した人との対話に、わずか100文字のなかにも、その思いの背景を知る取り組みだったと話し、「どんな考えの人でも戦争はしてはいけないという強い思いが共通している」、「人と人とのつながりの大切を感じた」など、感想を語っています。

 同連絡会は3日、同市深田橋公園前で、各6つの校区からピースパレードで終結した参加者によるヒューマンチェーンと、歌やトークでのアピール行動を実施。9日には、出版記念祝賀ティーパーティーを開催しました。

 ブックレットは1500冊作成し、300円で普及します。連絡先☎090・1678・9057(新堀さん)。

(写真上=100字に暮らしや平和への思いが込められたメッセージ。向日市の吉川泰史さんの絵が表紙と本文に使われています。写真下=150人が参加したヒューマンチェーン行動〈3日〉)

(「週刊京都民報」5月20日付より)