【9条改憲NO!3000万署名】「連名ビラ」が対話の力に 福知山市三和町・住民有志の「会」が奮闘、住民2人に1人目指す
福知山市三和町では、住民有志が「『安倍9条改憲NO! 憲法を生かす全国統一署名』をすすめる三和の会」を立ち上げ、同町の人口(約3400人)の約半分にあたる1500人分の署名を集めようと奮闘しています。
同会は3月18日に、同町内でスタート学習会を開催。取り組みの開始にあたり、町内の自治会元会長、元経営者、元全国紙記者ら25氏が、「私たちも応援しています」と名を連ねたビラを作成しました。
同会の田井太加次事務局長は、「連名ビラを見せると『この人も応援してるんか』と反応があり、対話のきっかけになる」と語ります。
集めた署名は5月20日時点で、912人分。100人分以上を集めているメンバーも3人います。また、会社経営者が従業員や取引先企業にも協力を依頼するなど個人のつながりを生かした取り組みとなっています。4月28日には第1回の統一行動も行いました。
150人分の署名を集めている清水良子さんは、過去に住んでいた京都市や亀岡市などの知人などのつながりをフル活用。また、町内の事業所に飛び込みで呼び掛けると、経営者が「今の政権には腹が立ってしょうがない」と親戚や知人まで声を掛けて集めてくれる経験も生まれました。
町内の建設会社元社長の安谷清さん(79)は、大阪にいる親戚や兄弟、知人などに署名用紙を郵送するなどし、75人分を集めました。安谷さんは署名を他人に呼び掛けたことは初めて。その原動力となっているのは自身の戦争体験です。
戦時中、兵庫県から京都に疎開。通っていた兵庫の小学校は空襲で焼け野原になりました。「自分が空襲で亡くなっていたかも知れない。戦後の苦しい生活も知っている。戦争は絶対にあかん」と語ります。
署名に対し、「自衛隊は必要」と、応じてくれない住民もいます。同会では、「自衛隊に共感を示す人にも、改憲の危険な本質を伝えるため、学習会を開いていきたい」と決意を新たにしています。田井事務局長は、「早期に目標を突破し、安倍改憲を断念させるまで数を伸ばしていきたい」と話しています。
(写真=住民〈左〉に署名を呼び掛ける「三和の会」メンバー)
(「週刊京都民報」5月27日付より)