翁長雄志(おなが・たけし)沖縄県知事の死去に伴う沖縄県知事選が13日に告示されるのを前に、同選挙勝利を目指す京都決起集会が11日、京都市中京区のラボール京都で開かれ、450人以上が参加し、「オール沖縄」の玉城(たまき)デニー候補(58)の勝利へ決意を固め合いました。

■日本平和委・千坂氏「日本と沖縄の民主主義取り戻すたたかい」

 京都総評、民医連、新婦人、京商連、日本共産党など府内の10団体が呼びかけた開いたもの。日本平和委員会の千坂純事務局長が、激しい戦いとなっている県知事選をめぐる情勢について報告しました。

 千坂氏は、同選挙を「沖縄と日本の民主主義を守り、取り戻すための選挙」と強調。翁長氏が4年前に立候補した経過として、仲井眞弘多(なかいま・ひろかず)前知事が沖縄県民との約束を裏切り、密室の取り引きで名護市辺野古への新基地建設のための「埋め立て承認」を行い、それを盾にして安倍政権が新基地建設を強行してきたことを解説しました。

 「オール沖縄」側は、2014年の知事選で翁長氏が仲井眞氏に10万票差をつけて勝利。国政選挙でも勝利し続けてきたにも関わらず、安倍政権は新基地建設を強行していることについて、「(翁長氏の著書『戦う民意』を引用して)『日米安保体制の名のもとに自由、人権、平等という価値を守る民主主義国家にあるまじき現実が沖縄で繰り広げられています』」と指摘。激烈なたたかいとなっている情勢を示し、「あらゆる手法を駆使して辺野古への新基地建設を許さない、翁長氏の後継者・玉城デニー知事を誕生させよう。相手陣営は、徹底した争点隠し、うそ・デマ・中傷、組織動員を行っています。沖縄と日本、アジアの歴史を変える勝利を実現しましょう」と呼びかけました。

■自由党・豊田氏がメッセージ

 米軍基地反対運動に取り組む「NO BASE 沖縄とつながる京都の会」の増野徹さんは、「現地に行ける人はどんどん行ってもらい、京都でも募金やつながりで電話かけなど、あらゆる支援をしていきたい」と連帯のあいさつをしました。自由党京都府総支部連合の豊田潤多郎会長が「知事選勝利で、安倍内閣に打撃を与え、政権交代へ前進しよう」とメッセージを寄せました。

 自由法曹団京都支部幹事長の小笠原伸児弁護士があいさつし、「辺野古の新基地建設に反対する『オール沖縄』勢力が国政選挙で圧勝しています。沖縄の民意は明らか。翁長さんの熱い思いを引き継いだ玉城さんとともに最後までたたかいぬこう」と呼びかけました。

 沖縄の選挙支援へ駆けつけた、新日本婦人の会府本部、京都民医連、民青同盟府委員会のメンバーらが現地でのたたかいの模様を報告。激しい選挙戦の情勢を紹介しながら「民主主義を守るたたかい」「全国の仲間と力を合わせて勝利したい」と決意を述べました。

 日本共産党の渡辺和俊府委員長は、翁長氏の尽力で、全国知事会が7月に日米地位協定の抜本的見直しの提言を初めて全会一致で決議したことなど、豊かな実績を紹介。その遺志を継ぐ玉城氏への支援をよびかけ、「新基地建設と憲法改悪を狙う安倍政権を葬り去る選挙にしよう」と訴えました。

 京都総評の梶川憲議長は、「物心両面からの支援が必要。京都からできることは、カンパとともに、沖縄県の知り合いに多くの支持を広げることです。沖縄と連帯してがんばろう」と訴えました。

 京都民医連の河本一成会長が閉会あいさつし、参加者とともに「団結がんばろう」を三唱しました。