仁和寺門前ホテル計画、「特例」再検討を 地元住民437人が門川市長に要望書 対象拡大した説明会開催も要求
京都市が、特例措置で建設を認めるとする、世界遺産・仁和寺門前での大規模ホテル計画(右京区)について、地元住民ら437人がこのほど、特例措置の再検討と広く地域住民を対象にした説明会の開催を求める要望書を門川市長宛てに提出しました。
「特例」適用で5800平方㍍が可能に
計画地は、本来なら床面積3000平方㍍以内のホテルしか建てられない所です。ところが、ホテル計画を進める、全国各地でリゾートホテルを手掛ける「共立メンテナンス」(東京都)は、特例で規制緩和を行う、市の「上質宿泊施設誘致制度」の適用を受けるとして、床面積5800平方㍍の大規模ホテル計画を進めています。
「住民から計画の合意を得た」として、市も計画を容認していますが、事業者が住民に計画を説明したのは、門前町の約70世帯でつくる「仁和寺門前まちづくり協議会」と計画地の境界から100㍍範囲の町内(2町と3町の一部)だけです。昨年12月の「工事説明会」では、案内状を提示しなければ説明会へ参加を認めないとする、異常なやり方を取りました。
要望書では、「対象範囲に含まれない市民は、この件に関して意見を述べる機会が今後得られないことになる」と指摘。大規模ホテルにより、通過交通をはじめ日常生活に影響を受ける範囲を広げ、説明する場を広く設けるよう求めています。