「少人数学級」実現へダッシュ集会 国、府・市宛て新署名提起/倉林氏「世論と運動が動かす」
20人程度の少人数学級推進を求める「教育全国署名」をすすめるダッシュ集会が10月18日、京都市左京区の教育文化センターで開かれ、オンラインを含め、教員や研究者、市民ら50人が参加。11月末に府議会、1月末に国会と京都市議会への提出に向けた署名が提起されました。主催は、子どもと教育・文化を守る京都府民会議と京都の公立高校30人学級をすすめる会。
集会では、「少人数学級を求める全国署名」呼びかけ人の本田由紀・東京大学教授が、「少人数学級がなぜ必要か」と題して講演。日本の教育の問題点を「垂直的序列化」「水平的画一化」と表現し、学力での選別や特定の振る舞いや考え方を押し付ける「教化」で日本の子どもたちは学ぶことの楽しさを知らず、自信が持てないでいる実態を告発。加えて、教員の労働時間は世界48カ国の平均より20時間以上長い実態などから、学級規模を減らし、少人数での丁寧な授業実践が一番の解決策だと指摘。「誰もがそれぞれに尊重され、可能性を発揮でき、安心して生きていける社会のために、『水平的多様化』を目指し、諦めず、教育改革への声をあげよう」と話しました。
国会や政府の動きについて、日本共産党の倉林明子参院議員が報告。文部科学省が2021年度の予算案概算要求で、公立小中学校での少人数学級の実現のための予算を、金額を明示しない「事項要求」として盛り込んだことは世論や運動の後押しが大きいと指摘。一方、文科省は1クラス30人以下の学級編成に10年かけて移行する場合、追加で必要となる教員数を8万人程度と試算しているとして、早期の実現を求めるとともに、「早く野党連合政権をつくり、少人数学級を実現させたい」と話しました。
全教の波岡知朗書記次長が少人数学級実現に向けた署名活動、地元選出国会議員への要請やSNSでの発信を呼びかけました。