大戸川ダムの建設予定地(滋賀県大津市)

総事業費1080億円、2009年に建設凍結

 国土交通省近畿地方整備局はこのほど、事業を凍結していた大戸川ダム(滋賀県大津市)の整備などを盛り込んだ、淀川水系の河川整備計画の変更原案をホームページに公表しました。同局は31日まで意見募集(パブリックコメント)を行っています。

 大戸川ダム整備計画をめぐっては、淀川水系流域委員会が07年4月に同ダム建設を「適切でない」とし、同年11月には京都、大阪、滋賀、三重の4府県知事が建設凍結の共通認識を発表。国は09年に建設を凍結しました。 しかし19年に滋賀県が建設容認に転じ、京都、大阪両府が今年に入って有識者会議で同ダム建設を求める結論を出しています。

 同ダムの総事業費は1080億円程度で、地元自治体負担として京都府は約128億円、大阪府は約186億円に滋賀県約8億円に上る見込みです。

 日本共産党は、同ダムの治水効果が低いことや、ダム建設よりも、堤防強化や避難所整備などの流域治水の整備が重要とし、建設中止を求めています。

 意見募集は、3月31日午後6時必着。郵送かメールで提出できます。郵送の場合、〒540-8586大阪市中央区大手前1-5-44国土交通省近畿地方整備局河川部河川計画課宛。メールの場合はkkr-yodogawa@mlit.go.jpへ。件名に『淀川水系河川整備計画(変更原案)意見』と明記。問い合わせは、℡06・6945・6355(直通)国土交通省近畿地方整備局河川部河川計画課へ。

 同計画の詳細や意見募集記入用紙の様式などについては、同局ホームページ(https://www.kkr.mlit.go.jp/)の2月26日記者発表のページへ。