1.  4月8日投開票の京都府会・市会議員選挙で、日本共産党の候補者に熱いご支持をお寄せいただいた有権者のみなさん。ありがとうございました。また、日本共産党の前進のために力をつくされた「しんぶん赤旗」・京都民報読者、後援会員、支持者のみなさん、党員のみなさんに心からお礼を申し上げます。
  2.  今回の選挙は、自民党・公明党の弱者切り捨ての「構造改革」路線によって貧困と格差が拡大するもとで、京都府・京都市が「住民福祉の機関」という自治体本来の役割をとりもどすのか、大企業優先・住民に痛みと負担増を押しつける「逆立ち政治」をつづけるのかが鋭く問われたなかで行われました。また、同和特別扱いと「解同」との癒着を温床とした京都市職員の犯罪・不祥事が、市民から厳しい批判をうけるなかで行われた選挙でした。国政の場で、自民党・公明党が改憲手続き法案の強行をめざし、民主党も改憲の立場にたって事実上これに協力するという重大な情勢のもとでたたかわれたことも今回の選挙戦の大きな特徴でした。
     今回の選挙は、2003年10月衆議院選挙からはじまった「二大政党づくり」を地方政治に持ち込むために、民主党が京都市会に大量立候補するという新しい条件のなかでたたかわれました。
     こうした情勢のもとで行われた今回の府会・市会議員選挙は、日本共産党が「二大政党づくり」の動きに立ち向い、2003年4月の前回いっせい地方選挙で獲得した現有議席を維持できるかどうかが焦点の選挙となりました。
  3.  この選挙で日本共産党は、すべての選挙区に候補者を立て、たしかな野党として、暮らしをまもる政策・党議席の値打ちを真正面から語ってたたかいました。どの選挙区でも、格差と貧困を広げる自民党・公明党・民主党の「オール与党」か、暮らしをまもる日本共産党かが対決構図でした。
     府会議員選挙では、日本共産党は、2005年衆議院選挙比例票193251票の1.11倍にあたる214620票(得票率24.0%)を獲得しました。また議席では前回、定数削減と反共シフトによって奪われた定数2の上京区で議席を奪還し、同じ定数2の下京区で自民党にも民主党にもうちかって現有議席を確保するなど「二大政党づくり」の流れを押し返し11議席を獲得しました。京都市会議員選挙でも“共産党落とし”のさまざまなシフトを打ち破って19議席を確保しました。しかし、府会山科と右京、京都市会南区で現職議席を失ったことは、有権者にたいする責任を果たせなかった痛恨の結果であり、この教訓を今後に生かすためにただちに全力をつくします。
     全体として、今回の選挙結果は、国政と「オール与党」の府・市政での悪い政治から府民・市民の暮らしを守り、憲法9条をまもるたたかいの拠点を守り抜いたものです。
     府議会・市議会のなかの政党公認候補の当選者数は、府会が共産11、自民24、民主11、公明6。京都市議会は共産19、自民23、民主12、公明12となりました。この結果は、2003年10月の衆議院選挙以来すすめられてきた「二大政党づくり」の府会・市会への持ち込みを許さず、2004年10月以来3回の国政選挙の得票が対自民党、対民主党で1対2の力関係を押し返し、「二大政党づくり」を本格的にうちやぶる足がかりを築いたものです。
  4. 日本共産党は選挙戦をつうじて、(1)国民健康保険証の取り上げを中止。高すぎる国保料の引き下げ。(2)介護ベッド・車イスを取り戻し、介護保険・利用料を軽減する。(3)子どもの医療費は、通院も小学校卒業まで窓口無料にする。(4)若者に安定した仕事を。時給1000円の最低賃金をめざすという4つの緊急政策をはじめ堂々と政策をかかげてたたかかいました。どの緊急政策も府民・市民のみなさんの願いにこたえ、また府民のみなさん、青年のみなさんのたたかいとむすびついたものです。国民のたたかいを前進させ、暮らしを守るうえで、今後に生きるものと確信します。日本共産党はただちに府民のみなさんと力をあわせて公約実現に全力をつくします。
     政党のあり方が問われたことも、今回の京都府会・市会議員選挙の重要な特徴でした。民主党は府会では下京区で長年、自民党衆議院議員の秘書であった人物を推薦し、市会では伏見区で社民党、自民党と政党を渡り歩いた人物を公認候補としました。京都の民主党代表は「地方政治では自民党も民主党もない」と公言しました。これらの事実は「オール与党」として政策に違いがなくなり、政党としての「融合」状況がすすんでいることをはっきりとしめしています。民主党が京都府会・市会議員選挙のなかですら、「対決のポーズ」もとれなくなっていることは、「オール与党」政治のもとで「二大政党づくり」が重大な挫折に直面していることをしめしたものです。
     また、京都市職員の犯罪・不祥事への市民の厳しい批判のなかで、民主党・自民党・公明党の多数の候補者が「解同」推薦を受けたことも厳しい批判を免れません。「解同」が自らの幹部を京都市議会に送りこみ、「解放の議席」をつくると称した民主党公認候補が落選したことは、京都市民の良識を示すものです。
     公明党は、国政での増税・負担増推進への府民の厳しい批判をごまかそうと選挙を汚す反共攻撃に終始しました。これは、この党の腐敗と政治的足場の崩壊の深まりとして記録されるべきことです。
  5.  今回の選挙戦では、憲法の問題、青年の安定した雇用をどう実現するか、地域医療をどうまもるか、子育て支援をどうすすめるかなどの問題で、多くのみなさんとの共同が広がりました。
     今回の選挙でえた貴重な前進をさらに発展させ、4月15日告示の一般市長・市議選、17日告示の町長・町議選でも「オール与党」政治と対決し、暮らしと憲法9条をまもる日本共産党の躍進で地方自治体を「住民福祉の機関」とするために力をつくします。7月の参議院選挙へあと3ヵ月。比例代表選挙での5議席実現・井上さとし参議院議員の再選へ比例30万票の獲得、京都選挙区での成宮まり子候補勝利へただちにとりくみを強めます。
     ひきつづくご支援をよろしくお願いするものです。