新型コロナウイルス感染拡大による京都府内の大学生への影響調査を学生団体がこのほど実施し、その結果をもとに、6月9日、日本共産党京都市議団と懇談しました。アンケートには、「バイト収入が減った」、または「バイトがなくなった」との回答が半数に上り、行政などに求める支援では、入学金・授業料の減額・免除や生活費補助が多数を占め、学生生活の窮迫した現状が浮き彫りになっています。

 アンケートを行ったのは、2019年11月に発足した学生団体「高等教育無償化プロジェクトFREE京都」です。アンケートは昨年に続く2回目で、今回もインターネットを使ってアンケートを実施し、府内の大学生36人から回答を得ました。

 「オンライン授業への満足度」について、1~2回生の満足度は低く、「オンライン授業で困った事」では、「交流が十分にできなかった」との回答が最多を占め、次いで「モチベーションが上らなかった」との答えが続きました。自由記述では、「そもそもこれで学生生活と言えるのか」との厳しい意見も出されました。

 回答者の約6割がアルバイトをしており、そのうちの半数が、コロナで収入が「減った」または「収入がなくなった」と回答。「バイトを5つ掛け持ちしている」「家賃が払えず、友人の家を転々としている」などのひっ迫する生活実態も書き込まれていました。

 「休学を検討した」学生は1割程度だったものの、「休学を検討しない」と答えた学生のうち、「休学したら(復学後に)奨学金を受けられなくなる」との理由を上げた人が約1割を占めました。

 行政や大学に求める支援策について、最多が「入学金や授業料の減額・免除」で、次いで「学生向け給付金」や「生活費補助」「学用品・書籍代補助」が同数で続きました。

 懇談には立命館大学4回生の小島あずみさんの他、府立大学2回生、佛教大学3回生、京都大学2回生の4人が参加し、平井良人、山根智史両市議が応対しました。

 小島さんらはアンケート結果をもとに、「住まいや生活に困っている学生が多数いる」と述べ、「財政支援にとどまらず精神的なサポート、相談窓口も必要ではないか。市議会に陳情を出したい」と訴えました。