命支える“ケア”を政治の中心に 第66回京都母親大会 同志社大・岡野教授が講演
第66回京都母親大会(同実行委員会主催)が6月27日、「いのち・くらしに憲法を! 一人ひとりが大切にされる社会を!」をテーマに京都市南区の京都テルサで開かれました。北部のオンライン会場と合わせて450人が参加しました。
開会あいさつで中尾牧会長は、コロナ禍の経験から、つないだ手を離さず共同を広げることの必要性を指摘。コロナ対策よりオリンピック・パラリンピックを優先し、憲法違反の法律の強行、民主主主義を踏みにじる菅政権には退場してもらうしかないと批判し、「市民と野党の共同を大きく強くしていくため私たちも力を尽くしましょう」と呼びかけました。
同志社大学大学院の岡野八代教授が「ジェンダー平等をめざして~変わろう 変えられる」と題して講演。岡野教授は、コロナの感染拡大で、医療や介護、保育などケア(生を支える営み)の重要性が明らかになると同時に、このケアが正当に評価されていない問題が世界的に露呈したと指摘。その背景に、生産第一主義の社会、男性中心の政治、経済などのジェンダー不平等があると指摘し、ケアを中心に据える政治へと争点化する動きがあることをカナダの例をあげて紹介しました。
ケアの担い手の多くが女性であることを強調し、「女性たちは歴史的に世界の中心にいて、世界を動かしている。女性が立ち上がれば世界は変わる」と訴え、来る総選挙で政治を変えようと訴えました。
要求運動の交流では、食材提供プロジェクトの取り組みを民青同盟が紹介したほか、選択的夫婦別姓の法制化に向けた動きや「生理の貧困」問題の解決、北山エリア整備計画に反対する運動などが報告。医療現場の実態と要求、建設アスベストのたたかいや少人数学級の運動など、前進面と課題が上げられました。
参加者らは、大会アピールと特別決議「憲法九条改悪反対! コロナから国民のいのち・くらしを守れ!」を拍手で確認しました。