「地域になくてはならない交通網」「まちづくりへの影響懸念」　JR西日本・在来線減便計画で木津川市議会、和束町議会が意見書

　JR西日本（本社大阪市）が秋のダイヤ改正で府内のJR線の減便計画を打ち出していることをめぐり、木津川市と和束町の両議会で、国に対して、JR西が減便を行わない施策などを取ることを求める意見書を採択しました。

　木津川市議会は６月25日、JR大和路線（奈良―加茂）間の維持について、国の積極的な関与を求める意見書を採択。市として減便計画について「同意できない」と見解を述べた経過などを示し、「宅地開発などにより人口が急増し、大都市への快速など利便性の高い鉄道網は地域活性化になくてはならない交通網」とし、国として路線ごとの減収補填などの支援制度創設や、減便計画などがある場合は、地域と十分協議し、慎重に判断するよう指導することなどを求めています。

　和束町議会は６月23日に大和路線の利便性維持について国の積極的な関与を求める意見書を採択。同町と加茂駅を結ぶバス路線の運行、公共交通基盤の脆弱化やまちづくりへの影響などが懸念されるとし、「鉄道路線の維持に国が積極的に関与すべきと考えます」と強調。JR西が減便を実施しないよう指導することや、路線ごとの減収補填や安定的な利便性の維持などの支援制度の検討などを求めています。また、同町議会は同日、JR西に対しても減便を撤回し、現状を維持するよう求める要望書を確認しています。