自民府連「選挙買収」疑惑 「自民党自身の問題、真相解明すべき」井上議員が追及 参院予算委
日本共産党の井上哲士参院議員は2月28日、参院予算委員会で自民党府連による買収疑惑について、同府連会長元会長である、二之湯智・内閣府特命担当大臣や岸田文雄首相を追及。買収の原資に政党助成金が使われた疑惑などを指摘し、政党助成金を廃止を呼びかけました。
井上議員は、2019年の参院選広島選挙区での買収事件をめぐり、買収の原資に政党助成金が使用された疑いを告発し、再調査を要求しました。
自民党京都府連が、国政選挙前に候補者から集めた資金を府議や京都市議らに各50万円分を配ったと報道され、政治資金収支報告書で資金の流れが確認されていると指摘しました。
二之湯氏が当選した2016年7月の参院選前の15年10月と16年4月に、二之湯氏の党支部や政治団体が府連に対し2400万円を寄付しているとし、「これは当時の府・京都市議48人に50万円ずつという金額と一致する」と指摘。報道されている、自民党府連の事務局長による引き継ぎ文書では、「候補者がダイレクトに議員に交付すれば買収になるので、府連から交付しマネーロンダリング(資金洗浄)する」ととしているとし、「選挙買収になる、違法だという認識があったから府連を通したのではないか」と追及。二之湯氏は、「府連の事務局長が辞める時にメモ的に、マネーロンダリングという言葉があった」と述べ、引き継ぎ文書の存在を認める一方、「記事を見て初めて知った」と述べました。
井上氏は、17年7月に府連が訴えられた裁判で、2人の元事務局長が引き継ぎ文書の存在を認めているとし、当時府連会長だった二之湯氏に「(引き継ぎ文書を)本当に知らなかったのか」と質問。二之湯氏は、「その裁判を知らない」などと答弁。井上議員は「府連会長が、自身が被告になった裁判について知らないというのはあまりにも不自然だ」とし、元事務局長の参考人招致を求めました。
買収原資に政党助成金「政党の堕落生む、廃止すべき」
井上氏は、岸田首相に対して、「個々の政治家にとどまらず、自民党自身の問題で、二之湯国家公安委員長が関与している問題。責任を持って真相解明すべき」と迫りました。広島県での選挙買収では2870万円が使われ、京都府連では1回の国政選挙で配布されたのは2500万円前後とし、「同じ規模の買収疑惑で、資金に政党助成金が含まれている。支持しない政党への強制カンパになる政党助成金は政党の堕落を生む」とし、日本共産党が提出した政党助成金廃止法案を議論すべきと呼びかけました。
3日に「政治と金」オンライン緊急報告
日本共産党京都府委員会は3日午後6時半から、オンラインで、今回の自民党京都府連の買収疑惑についての緊急報告会を行います。
井上哲士参院議員や、2月28日に自民党国会議員ら59人を公選法違反で刑事告発した自由法曹団京都支部の弁護士が報告し、たけやまさいこ・ジェンダー平等委員会事務局長があいさつします。
オンライン配信は、You Tubeの「京都の共産党」チャンネルhttps://www.youtube.com/channel/UCvM1hx_Xz_qwe7Je0_gm_uw