24日告示(4月10日投票)の京都府知事選挙に立候補を表明している、かじかわ憲・京都総評議長を知事に押し上げようと、支持母体の「つなぐ京都2022」は3月5日、府民のつどい「かじかわ府政実現! 人も環境もかがやく京都へ」を京都市左京区のみやこめっせで行いました。

 かじかわ氏を応援する市民運動のメンバーや労働運動の仲間らが「かじかわ知事の実現で、命を守る府政を」と訴え、かじかわ氏が決意を表明し「峠の向こうの春を、みんなでつかみに行こう」と呼びかけ。1000人が会場に集い、府内660カ所でオンライン視聴されました。

 かじかわ氏は、名前の「憲」が憲法に由来することに触れ、まず、ロシアのウクライナ侵略に対し「武力行使をするな」との意思を表明。教員時代、子どもとすれ違い深夜に働く父親の姿に、親の働き方を変えないと子どもが救われないと思い、労働運動に参加した経緯に触れ、その労働運動の中でも、阪神・淡路大震災の支援ボランティアや解雇をめぐる闘いの中で、政治の弱さや誤りを感じて来たことを紹介しました。

 コロナ禍にあって、現府政が、国待ち、様子見で独自施策を示さず、北陸新幹線延伸計画など国の施策を進めようとしている姿勢を批判し、「京都は巨大開発三昧か、持続可能な道を行くのか、重大な岐路に立っている」と強調。「いま、問われるのは、人と環境、歴史ある京都のまちや里山、伝統と文化のなりわい、水を守るかどうか。府民と自治体職員の自治の力をよみがえらせることではないか」と力説し、「国の暴挙に立ちはだかり、府民とともに人も環境もかがやく京都をめざす」と決意を表明しました。

 その上で、保健所や土木事務所を地域に再建し、公共の力で命を守り育むこと、給食の地産地消や地域の仕事おこしなど地域経済を潤す施策、原発を止めてなくす、北陸新幹線延伸計画や北山エリア計画ストップなどの重点プランを示し、「『一人の仕方ない』から、『みんなで変える』。主役は府民です」と府政転換を呼びかけました。

 岡野八代同志社大学大学院教授、本田由紀東京大学大学院教授が、それぞれビデオメッセージで、「府民の力で私たちの信頼できる知事、声を命を京都府の行政につないでくれる知事を誕生させよう」(岡野)、「自民党政治が長く続く中で、政治の私物化と決別する必要がある」(本田)と、かじかわ氏への期待を寄せました。

 前回(2018年)の府知事選で候補者として奮闘した福山和人弁護士が、「私に寄せていただいた声援を、一回り二回り大きくして、かじかわ憲さんに寄せていただきたい」と呼びかけました。コロナ対応では独自施策を示せない府政が、リニア新幹線や北陸新幹線延伸など国の大型開発の推進には存在感を発揮していると指摘し、京都は「国交省京都出張所」の感があると批判。いまやらなくてはいけないのは暮らしの応援だと述べ、「知事が変われば暮らしは変わる。人も命もなりわいも守る府政を、かじかわさんで実現しよう」と訴えました。

 政党からは、日本共産党京都府委員会の渡辺和俊委員長、新社会党京都府連の駒井高之副委長があいさつ。渡辺氏は、歴史的な激動の下で迎える選挙だと述べ、ロシアのウクライナ侵略に対し、「国連憲章を守れ。戦争をやめろと全世界に発信できる見識と気骨ある知事がいま求められる。憲法を生かす知事を、かじかわさんで実現しよう」と強調。コロナ禍に保健所を減らしたことをメリットと言い、選挙買収が疑われている自民党に担がれる現知事には退場を願おうと呼びかけ、「汚いお金と無縁の市民の力で、清潔な、かじかわ府政を実現しよう」と力を込めました。

 駒井氏は、京丹後のXバンドレーダー基地撤去、憲法9条を守る、かじかわ氏のビジョンをあげ、「国にきっぱりものを言い、憲法を守り、平和を守る知事を誕生させることは府民にとってだけでなく、全国の平和を守ろうとする人に勇気を与える」と期待しました。

 全教の宮下直樹委員長、青いとり保育園の不当解雇裁判の当時者の一人、北垣光代さんが、かじかわ氏の人柄と魅力を語りました。北垣さんは、裁判のたたかいを励まし、上告を棄却された後も、「次を開く闘いを作った」と言ってくれた、かじかわさんの言葉に、裁判闘争の確信を得たと話し、「悩んでいる人に寄り添い、同じ立場で一緒に歩んでくれる人。勇気を与えてくれる人。今度は私たちが、支えて頑張る」と、かじかわ知事誕生に奮闘する決意を表明しました。

 京丹後の米軍基地問題、北陸新幹線延伸計画や北山エリアの開発の見直しなど、府内各地域・分野から、リレートーク形式で要求が出されました。看護師や保育士、食料支援を取り組む青年らが、コロナ禍での現場の実態を、かじかわ氏に訴え、知事となり実現してほしい願いを託しました。福島県労連から届いた連帯メッセージが紹介されました。