「命の水を守ろう」「広域化は民営化への一里塚」 府南部の住民らが「水道広域化・民営化を考える京都南部の会」発足
京都府の乙訓地域以南の住民らが3月20日、「水道広域化・民営化を考える京都南部の会」を結成し、同日、久御山町で発足集会を開きました。
22年度中に広域化推進、府営水事業・施設の統廃合を計画
水道事業の広域化や民営化を狙う水道法改定(2018年)に従い、京都府が22年度中に、水道広域化(北部、中部、南部の3圏域)の推進、府営水道と受水市町の事業・施設統廃合計画の策定を進めている問題に対し、住民の目線で問題点を示し、南部地域で市民運動を広げようというものです。
呼びかけ人は、木村正孝(「水の会」=宇治市)、くれはまゆみ(木津川市未来会議)、後藤隆司(大山崎の水を考える会)、新開純也(ミュニシパリズム京都)、佐々木真由美(宇治市議)、松尾憲(久御山町議)の各氏ら14人。
集会では、呼びかけ人を代表して、新開氏があいさつし、「府の水道広域化は、民営化に踏み切るものだと見る。どう対処するか、われわれのプラン作りに向け活発な議論を」と呼びかけました。
呼びかけ人で日本共産党の水谷修府議が、発足の経過と府の動向について報告。府は、▽水道広域化推進プラン▽府営水道と受水10市町の事業・施設統合—の2つの計画を同時進行で進め、秋にも住民意見を募集し、22年度末にプラン策定を予定していることを示して、「水道の広域化は、民営化への一里塚で、水道事業を企業利益のために差し出すもの」と指摘しました。しかし、各自治体は、議会にも住民にも説明していないと批判し、「各地の運動や情報を交流し、いのちの水である水道を守ろう」と話しました。
参加者からは、使わない府営水を減らして地下水(自己水源)の優先を要望する市民運動や、水道料値上げ反対の議会論戦、広域化に対する各自治体の対応などについて、情報交流ました。また、災害時の断水に備えて、身近な水源を守ることの重要性の指摘や、ライフラインとして国に財政支援を求めるなど、意見交流しました。
呼びかけ人(3月6日現在)=木村正孝(水の会)、くれはまゆみ(木津川市未来会議)、後藤隆司(大山崎の水を考える会)、語堂辰文(城陽市議)、佐々木真由美(宇治市議)、新開純也(ミュニシパリズム京都)、杉谷伸夫(向日市議)、次田典子(京田辺市議)、中村正公(八幡市議)、林昭男(長岡京の地下水を感考える会)、林敏秋(京都・雨水の会)、松尾憲(久御山町議)、水谷修(京都府議)、山崎たすく(宇治市議)