平安宮、聚楽第の石碑を建立 全京都建設協同組合
全京都建設協同組合(野原利明理事長)は18日、京都市上京区の「平安宮内裏承香殿跡」と豊臣秀吉の城郭「聚楽第」の石碑を建立しました。施工は、(株)林石材店(京都市右京区嵯峨)。
これは、京都の歴史を石碑として後世に残そうと、同組合が創立50周年記念事業の一環として、取り組んでいるもの。同組合の寄付の呼びかけに、組合理事・役員がこたえ実現しました。
今回で5本目と6本目の建立となります。「承香殿(じょうきょうでん)」は当時の妃の中で1番の女性が住んでいた場所で、源氏物語の中でも、桐壷帝と朱雀帝にはそれぞれ「承香殿の女御」と呼ばれる女御がいました。
石碑は、浄福寺出水下ル西入ルの民家前に建てられ、碑文揮毫(きごう)者の梶川敏夫・京都市文化財保護課課長補佐は、「来年は源氏物語千年紀にあたり、各方面での記念の取り組みが計画されているが、この遺跡も源氏物語ゆかりの地であり、PRとして記念石柱の建立は非常にありがたい」と話しています。
「聚楽第」の石碑は、智恵光院出水下ルの松林寺に建立。碑文は「此付近聚楽第南外濠跡」で、揮毫者は宇野隆志氏(京都市文化財保護課)です。
聚楽第の外郭については謎が多く、現在、新出水通南側の窪地を濠跡とする以外は不明確ですが、建立場所の松林寺(上京区)は、その窪地に位置します。
建立参加者は、「このような眼に見えるものは数少ないので、京都の史跡観光の拠点がまた一つ増えました。」と話していました。(㈱近藤電業社・中道)