オンラインでトーク企画に参加したアルテイシアさん(上)と(左から)加藤あい京都市議、倉林明子副委員長、西山のぶひで府議(10月22日、みやこめっせ)

 10月22日に行われた「JCP京都フェス」(京都市左京区・みやこめっせ)では、トーク企画「#ジェンダー問題を可視化する」が開かれ、日本共産党ジェンダー平等委員会責任者の倉林明子副委員長・参院議員、作家のアルテイシアさん、加藤あい京都市議、西山のぶひで府議がジェンダー平等実現に向けた取り組みなどについて語り合いました。

 ジェンダー問題での著書やSNSでの積極的な発信でも知られるアルテイシアさんは、今年1月の大学入学共通テストでの痴漢対策強化を求める運動を友人、日本共産党の神戸市議、兵庫県議とともに取り組んだことを紹介。

 この運動は報道やSNS上で広がり、その後、神戸市交通局の痴漢撲滅を訴えるポスター作製など対策強化が進んだことを振り返り、「小さな声が集まると大きな声になる。一人ひとりに社会を変える力があると実感した」と語りました。

 痴漢対策をめぐり、加藤市議は、京都府・市議団などで、鉄道会社への申し入れや議会論戦を通じ、市営地下鉄駅で「痴漢は犯罪です」のテロップを流すことなどを実現できたと紹介しました。

 倉林副委員長は、同党がジェンダー平等の実現を掲げている理由について、「共産党は一人ひとり個人が大事にされる社会を目指している。だから、女性やレズビアン、ゲイだからといって差別されることはあってはならない。『あなたはあなたでいい』と尊重される社会にとって、ジェンダー平等は土台中の土台だ」と語りました。

 この間、性暴力の当事者が声を上げる運動に連帯し、国会論戦を通じてパンプス強制問題、中絶の配偶者同意、男女賃金格差の解消などを求めてきたことを報告。「政治が変わればジェンダー平等を前に進められる。本当に前に進めていきたい」と決意を語りました。

 西山府議は、コロナ禍で顕在化した「生理の貧困」をめぐり、新婦人の要請活動や議会論戦で学校への設置が広がってきたことを紹介。一方、府立高校3校で昨年度は設置されたものの、今年度から中止されていると指摘し、「生理用品がトイレットペーパーと同じように当たり前に配備される社会にすべき」と9月に府議会で知事の姿勢をただしたと紹介しました。

 加藤市議は、京都市が計画すら持っていない全員制の中学校給食をめぐり、女性に家事を担わせているというジェンダー不平等の視点からも問題だと強調し、「全員制給食をジェンダー視点からも進めるため徹底してやりたい」と決意を述べました。

ジェンダー平等に一番本気の党

 アルテイシアさんは、医大不正入試問題など日本におけるジェンダー不平等の実態を振り返り、「これまでどれだけ女の子の翼が折られてきたのか。私たちは女じゃなく人間として扱ってほしい、優遇してほしいんじゃなくて差別をなくしてほしい。(走る)コースにある障害物をどかしてほしいだけだ」と訴えました。その上で、共産党について、「ジェンダー平等に一番本気で取り組んでいる党だと思って応援しています」とエールを送りました。