京都市交通局に申し入れる(右から)島田けい子府議、山本陽子、森田ゆみ子両京都市議、たけやまさいこ・同党府委ジェンダー平等委員会事務局長(当時、長岡京市・乙訓郡区府議候補)の各氏ら(2022年2月)

 ジェンダー平等社会の実現、「痴漢ゼロ」をめざす取り組みの強化に向けて、日本共産党議員団が働きかけを強め、対策や対応の改善につながっています。

 同党議員団に占める女性の割合は、府議団で41・7%、京都市議団で50%。他党に群をぬく女性議員率です。

 党議員団と京都府委員会のジェンダー平等委員会が昨年、痴漢対策の強化を求めて、公共交通機関や京都府警などに申し入れを行い、アンケートによる痴漢実態調査を実施して公表しました。

 こうした取り組みのもとで、市営地下鉄のホームの電光掲示板表示が「痴漢等の迷惑行為」から「痴漢は犯罪です」に変更され、車内でもアナウンスされるなど、改善しています。

 京都市議会で同党議員団は、「痴漢は犯罪」との当局の認識を確認し、対応の改善を繰り返し求めてきました。痴漢防止の啓発ポスターでも、被害者に対策を求める表現ではなく、加害抑止の表現に改めることや、被害者も加害者も生まない対策と併せて、学校教育の中で包括的な性教育の取り組みを進めるよう求めています。

 コロナ禍で顕在化した「生理の貧困」問題でも、貧困の視点からだけではなく、国連の「性と生殖に関する健康と権利」に沿って生理用品の配布や女性相談事業の推進をと要求しています。

かめだ優子府議候補(八幡市議)らが視察した、八幡市の中学校トイレに設置された生理用品

 また、選択的夫婦別姓、性の多様性を認め合う社会づくりにむけた法整備の推進へ、各地で奮闘しています。

「痴漢は犯罪」電光表示に感動■痴漢アンケートに回答した左京区の女性

 日本共産党が痴漢をなくすことを政治の重要な課題に位置付けて、市営地下鉄や鉄道各社に痴漢対策強化を申し入れ、実態アンケート調査を実施するなど、一連の取り組みに注目しています。

 議員団が、市への要請でも議会でも、加害抑制のための啓発アナウンスや掲示の措置を求め、昨年から地下鉄ホームの電光掲示板に、「痴漢は犯罪です」と流れるようになったのを見て、「すごい!」と感動しました。

 性暴力、性犯罪をなくすために、人権・ジェンダーの視点にたった「包括的性教育」を進めてほしいのですが、学校での性教育は、妨害と攻撃に遭い、遅れています。性教育を萎縮させてきたのは自民党、対決してきたのは共産党でした。

 コロナ禍を契機に、生理用品を学校のトイレに常備する動きが広がっています。各地の議会で取り上げ、女性の尊厳とリプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の保障の視点を重視しているのも共産党ならではだと思います。