第37回「山科平和のための戦争展」が8月23日、山科区の四ノ宮にある円光寺の参道で行われました。4年ぶりの開催。「六地蔵参り」の屋台でにぎわう三条通から訪れるる親子連れも多く、500人以上が参加しました。

 展示では、広島の高校生が被爆者から聞き取りをして描いた絵や広島に落とされた原子爆弾「リトルボーイ」の原寸大の模造紙、紙芝居「オマールさんを訪ねる旅」などが張り出されました。

 会場では、長崎で行われた原水禁世界大会に参加した橘大学1回生の高倉泉さん(19)が報告。長崎原爆資料館と岡まさはる記念長崎平和資料館を訪れ、被害の実相だけでなく、日本の加害の歴史を学び「戦争は人間を人間でなくなる精神状態にしてしまう。二度と核兵器は使わせない、何より戦争にしないために自分も行動したい」と語りました。分科会で環境活動家の武本匡弘さんから、辺野古新基地建設に遺骨の混じった土砂が使われると聞き、「怒りだけでなく諦めず、声を上げ続けること、周りの人に自分の言葉で伝えていきたい」と話しました。

 フランスから観光で訪れたバンソン・レオナルドさん(30)は原爆の絵を見て、「ムンクの『叫び』を想起させます。日本は戦後、ドイツのような総括をしないまま、アメリカのいいなりになったことが間違い。日米韓の軍事強化は戦争への火種になるのではと感じる」と話していました。

 日本共産党の堀川あきこ衆院近畿比例・京都2区候補が訪れ、展示の説明を聞き、参加者らと交流しました。