大会であいさつする福島委員長(9月10日、京都市中京区)

 京都自治体労働組合総連合は9月10日、中京区のラボール京都で、第91回定期大会を開催。長時間労働の規制、組織拡大、通年サイクルの賃金闘争、非正規職員や会計年度任用職員の処遇改善を求める3T(つながる、続ける、立ち上がる)アクション、実効ある時間外労働の上限規制を求める運動の推進、京都市長選挙での政治革新などを柱とする方針案を採択しました。

 福島功委員長があいさつ。コロナ禍で公衆衛生の脆弱(ぜいじゃく)さが社会的にも明らかになり、頻発する災害対策にも公務の拡充が求められていると指摘。「いのちをまもる33キャンペーン」の継続で時間外労働の上限設定の必要性や自治体職員の人員増の要求とともに、国が誘導するマイナカードなどのデジタル化や水道などの公共サービス公営化の問題点、自治体職員を戦争に加担させる岸田政権による大軍拡路線を批判し、「住民と職員の命を守るため、公共を取り戻す運動を進めたい。まずは京都市長選挙で京都をリニューアルしよう」と呼びかけました。

 討論では看護師や保育士、現業や事務職場などから18人が発言。コロナ禍の過酷な病院勤務の実態、物価高に見合う賃金を求めるたたかい、会計年度任用職員の働き方や賃金の実態告発、組合組織の拡充など、現場でのたたかいを報告、交流しました。

 自治労連本部の橋口剛典書記長、京都総評の梶川憲議長、福山和人弁護士、日本共産党の倉林明子参院議員が来賓あいさつ。「AI化による人員削減でなく、仲間を増やし、憲法を守る自治体実現を」(橋口氏)、「公共の力をよみがえらせる首長が必要。声をあげ、力合わせ京都市長選勝利を」(梶川)と連帯を表明。倉林氏は、要求の前進に労働組合の存在は大きいと述べ、「要求をどんどん国会へ届けてほしい。大本から政治を変えるため力を合わせよう」と激励。

福山氏 公共の役割発揮で財政も健全化

 京都市長選挙に出馬を表明した福山氏は、門川市長の15年間は、京都市財政を危機に陥れたと指摘。市職員を雇い止めし、財政再生団体になると脅して福祉を削る一方で、21年度以降の大型事業2030億円は聖域化し削らないと批判。「公共の役割を発揮することが自治体財政を健全化し、住民の福祉を守る道につながる。この仕事をやらせていただきたい。市長が変われば、皆さんの願いは実現できる、ご一緒に変えようやありませんか」と訴えました。

 選出された役員は次の通り(敬称略)。▽執行委員長=福島功(再)▽副執行委員長=新田昌之(再)、川俣勝義(再)、鴫畑美穂(新)、福田洋祐(再)、松田敏(再)▽書記長=小林竜雄(再)▽書記次長=竹村義明(新)