参議院選挙 京都の様相
参議院議員選挙は、比例代表区を舞台に各党、候補者が本番並みの激しい活動を展開しています。各業界団体、職能組織、労働組合などでの活動を軸に、地域へも広がりだしているのが特徴です(各党の動きは別項に紹介)。
この激しい動きの背景には、安倍・自公政権への批判が強まり、民主党の問題点も浮き彫りになるという、国民との矛盾があります。
特に自民党は、 支持基盤の崩壊が加速しています。読売新聞の世論調査(6月8日付) では、「今度の選挙で伸びてほしくない政党」(拒否政党)では、自民党が3年前の19・2%からほぼ倍増の36・1%とトップになりました。民主党も7・9%から10・3%になっています。
○自民党
自民党京都府連は5月27日に、会長の谷垣禎一衆院議員を本部長とする選対本部を発足させました。6月から小選挙区ごとに総決起集会を開き、選挙区と比例区の連動を強める方針です。
多数の比例候補者が京都入り。元自衛隊イラク支援隊長の新人は、安倍首相との連名ポスターを北部から京都市内へと精力的に張っています。南丹市在住の現職議員は船井郡遺族会の支援を受け、ポスターを大量に張り出し。29日には決起大会を開きます。
また、 歯科医師連盟の候補者や看護師の候補者はそれぞれの職能組織を通じ「励ます会」 や推薦依頼を強めています。
同時に「参院選挙にむけて一番大事なことは党員を拡大すること」(田中セツ子幹事長) と、選挙区議員は2000人、比例代表議員は5000人以上のノルマを決めて推進しています。
○民主党
民主党京都府連は、5月20日には四条河原町で岡田元代表を迎え街頭演説会を開催。6月13日には、連合京都が「参院選勝利総決起集会」を開催しました。松井選挙区候補のほか、連合推薦の8人の候補者をスライドで紹介し、民主党への支持を訴え。連合ぐるみ選挙を展開しています。
6月17日には国会議員が勢ぞろいして時局講演会・決起集会を開催。23日には京都南部で決起集会を開きます。京都選出の前衆院議員の候補者は、京都市内に選挙事務所を開設する準備をしています。
多数の比例候補者が京都入りし、活動しています。 5月29日、 自治労は中央委員会を京都で開催しましたが、自治労出身の候補者の京都入りは今年2回。 関係労組訪問や街頭宣伝、集会など積極的な活動を展開しています。
情報労連・NTT労組出身の候補者への支持拡大が郵政職場を中心に進められており、 すでに組合員の7割を超えて提出している組合もでています。
また、浄土真宗本願寺派(西本願寺)僧侶の候補者は本願寺派(西本願寺)の推薦を受け、全国の宗門関係者に後援会加入とハガキの依頼を組織しています。
○公明党
公明党京都府本部は、現職の比例選挙区候補者を軸に活動を展開し、下京区に選挙事務所を開設します。太田代表との連名ポスターは府下全域に張り出され、その数は各党でほぼ一位となっています。6月に入って、街頭宣伝を強化する方針です。
京都市内では地方議員や党員のハンドマイク宣伝が開始され、福知山市三和町では、軽トラックに「公明党」の看板をつけて運行しています。「関西公明ジャーナル」 と、「公明グラフ・参院選特集号」を配布しています。
聖教新聞6月8日付、10日付の2回連載で、池田大作氏「永遠の常勝関西を讃う」 の長文の檄文を6ページにわたり掲載。「関西の総力を結集して参議院選挙に決起・勝利せよ」と呼びかけ、異常な政教一致ぶりを示しています。
○社民党
社民党京都府連は、5月下旬から北部から南部への宣伝キャラバンを実施しました。5月27日には元沖縄県出納長の候補者が京都入りし、京都後援会の発足集会を開催しています。
○その他
国民新党はポスターを北区、中京区で張り出しました。京都出身でジャーナリストの新党日本の候補者が6月12日、四條河原町で街宣。 再度田中代表と京都入りする計画です。
9条ネットの比例候補者、元レバノン大使が6月16日「9条ネット京都」結成の集いで講演。「みどり京都」 が、同ネット支援を呼びかけています。
(「週刊しんぶん京都民報」07年6月24日付)