核の惨禍繰り返さない決意 佛教大学で5年ぶりの原爆展/学生が被爆地訪れた記録も展示
「日本被団協がノーベル賞を受賞したこの機会に平和について一緒に学びましょう」─佛教大学紫野キャンパス(京都市北区)で6、7の両日、原爆展が開かれました。
原爆展は、被爆60年にあたる2005年から毎年、同大学福祉学部が企画・運営し、開催してきました。コロナ禍で20年から開催できず、5年ぶりに開かれました。
眞砂照美ゼミの学生が今年8月、広島を訪れ、被爆者から聞いた証言や爆心地周辺の慰霊碑などを訪れた記録・感想をまとめたパネルのほか、原爆について授業で学んだ感想、原爆に関するクイズ、歴代原爆展のポスターなども展示されました。
同大学黒岩晴子ゼミの学生(当時)が被爆者の話を聞いて制作した絵本『ようすけ君の夢』(クリエイツかもがわ、08年)や、大学院生が被爆者の花垣ルミさんを取材した絵本『ひとりぼっちのルミちゃん』(日本機関紙出版センター、24年)なども出展されました。
黒岩ゼミの学生(当時)が作った紙芝居「おばあちゃんの人形」と絵本『ようすけ君の夢』の読み聞かせも行われました。
8月に広島を訪れ、展示の制作に参加した栗林和さん(22)は、「小学生のときに両親と原爆資料館を訪れ、被爆の恐ろしさを知りました。今回、被爆者の話を直接聞いて、なぜこんな被害にあわなければならなかったのかと胸が苦しくなった。同じことが起きないよう、原爆の被害について伝えていかなければと思っています」と話していました。