介護現場の声を届ける 賃上げできる再改定、直接支援を〈宝の議席必ず 倉林明子参院議員の実績〉

訪問介護報酬引き下げ「このままでは在宅介護がもたない」
「在宅介護を支えてきたヘルパーに対して屈辱的だ」。倉林氏は昨年3月22日の参院厚生労働委員会で、訪問介護の基本報酬引き下げ方針について、こう批判しました。
ホームヘルパー国賠請求原告団の調査で、ヘルパーの年収は110万円未満が47%に上ると指摘。「今回の基本報酬引き下げはさらなる賃金引き下げにつながる。このままでは在宅介護はもたない」として再改定を迫りました。
武見敬三厚労相(当時)は、「他の分野と比べても高い加算の改定率だ」と答弁。これに対し、倉林氏は、最大24・5%の処遇改善加算を含めても全体ではマイナスになる実態があると指摘しました。14カ所の訪問介護事業所を持つある法人では、基本報酬のマイナス影響額が加算額を上回り、年間4000万円を超える減収になる試算がされていると告発し、「こうした現場の実態を見るべきだ」と迫りました。
そして、「現場では改定後も賃金が上がる見通しが立たない中、離職がさらに加速しかねないと悲鳴が上がっている。賃上げできる再改定、公費による思い切った財政支援をすべき」と強調しました。
訪問介護報酬が引き下げられる下で、訪問介護事業所の倒産が相次いでいます。
2割負担拡大で利用から排除に
倉林氏は、昨年5月16日の参院厚労働委員会で、東京商工リサーチの調査で、介護事業所の倒産件数(同年1月~4月)が、51件と過去最悪のペースで進み、「在宅介護のとりでとなる訪問介護事業所の撤退が相次いでいる。新規のヘルパーを断る、時間を減らすなどの事態が広がっている」と指摘し、訪問介護の基本報酬の再改定を求めました。
さらに、財務省が利用料の2割負担の対象拡大などを示している問題で、さらなる負担増は介護保険の利用から排除される要介護高齢者を増やすのではないかと質問。武見厚労相は「制度の持続可能性は重要」などと答弁しました。
倉林氏は「このままでは、要介護者と家族の生活が崩壊する。まずは、公費負担分を6割に引き上げるべきだ」と求めました。
「現場へ行けと言いたい」。介護を巡る国会論戦では、21年3月14日の参院予算委員会で、田村憲久厚労相(当時)への一喝が介護現場の共感を呼び、ネットで話題になりました。
「現場へ行け」厚労省を一喝
倉林氏は、介護保険の制度開始から20年余りで介護労働者の処遇が悪化し続けていると批判。とりわけ登録型ヘルパーは深刻で、同制度導入前に公務員ヘルパーで月収37万円超だった人が、月5100円~12・5万円にまで減っていると述べました。
また、次の訪問先までの移動や待機の時間が法令に反して労働時間とみなされず、細切れの訪問時間やキャンセルなどが、低く不安定な賃金の要因だと強調しました。
訪問時間短縮は利用者の尊厳を守れないほどになっていると批判し、「政府の責任は重大だ。ヘルパーは専門家として誇り持ってやってきた。その誇りさえも傷つけるというような実態をしっかり正面から、厚労大臣として見てほしい。現場へ行けと言いたい。人件費相当分を公費で介護保険に入れるべきだ」と迫りました。
この質問の動画がSNSで拡散され、視聴した人たちから「『現場行け!』ホントその言葉に尽きる」「うちにも要介護の父がいますが、悔しくて涙が出てきますね」「迫力あり、真剣さにあふれ、よくぞ言ってくれた、うれしいです」など、多くのコメントや「いいね」が寄せられました。

介護従事者に寄り添う論戦
在宅ケアセンター新大宮施設長 駒居享生さん
報酬引き下げで経営厳しく
40人ほどの訪問介護ヘルパー事業所の施設長です。私自身も訪問介護に出て、それでようやく経営が維持できている状況です。
物価高騰で事業所の光熱費やバイクのガソリン代も上がり、経営が厳しい中、2024年に訪問介護の基本報酬が減らされました。本当に経営は厳しく、一人で1日6、7軒を訪問するなど分刻みのスケジュールをこなさなければなりません。うちよりも小さい事業所や、地方で訪問先の移動距離が長い事業所などはもっと厳しい状況だと思います。
私たちのように厳しい事業所がある一方で、都心部のサービス付き高齢者向け住宅などの集合住宅で、訪問介護事業を行えば、移動時間もなく、大きな利益を上げているところもあります。しかし訪問介護全体の報酬を引き下げるのはおかしい。長年暮らしてきた自宅で過ごす人を支援する、訪問介護事業を国としてきちんと支えてほしい。
本来、介護は、すごく魅力のある仕事です。私たちが利用者さんを訪れ、楽しくお話をしながら快適な生活が送れるよう支援する場面を通じて、やりがいを感じることはたくさんあります。もっと処遇が良くなれば、たくさんの若者が魅力を感じ、働いてくれると思います。
利用者さんの介護保険料や利用料は高く、事業所も人手不足で、介護サービスを受けること自体が難しい状況です。この局面を大きく変えてほしい。
倉林さんは、ヘルパーの実態を取り上げ、「(報酬削減は)長年働いてきたヘルパーに屈辱的だ」「大臣は現場を見よ」と、政府に迫ってくれました。
訪問介護はじめ、介護保険制度自体の問題点を示し、介護従事者の思いに寄り添った提案をしてくれています。倉林さんを京都から送り出し、介護や医療を大事にする日本に変えてほしいと思います。