千灯供養で幽玄の世界 化野念仏寺
23日は処暑。今年の猛暑もちょうど23日で暑さが止み新涼が間近く感じます。23、24の両日、右京区嵯峨鳥居本の化野(アダシノ)念仏寺は夕刻から千灯供養が行われます。8000体あまりの石仏・石像・石塔がロウソクの灯に揺れて闇と光が交差する幽玄な世界へと誘います。
現在の念仏寺千灯供養は写真(23日夜)のように沢山の参拝者と無数のロウソクの光で美しく輝き浮かび上がる石仏群で、先祖の極楽浄土への願い、家族の無病息災や今在る子どもの無事な成長を願います。その願いがロウソクの灯と独特の節回しの回向で生きることの大切さを大勢の参拝者のこころ深くに刻んでいくようです。
付近一帯は嵯峨鳥居本伝統的建築物保存地区に指定されており、嵯峨釈迦堂からの参道両側にはみやげ物店やさまざまな行灯がにぎやかに建ち並んで若者たちなど観光客の人気コースになっています。(仲野良典)