昨年11月に一海知義・神戸大学名誉教授が「<決定版>正伝 後藤新平」(鶴見祐輔・著、藤原書店)の校訂で毎日出版文化賞を受賞したことを記念する集いが24日、京都市内で開催され、研究者ら30人が出席しました。一海氏が顧問の河上肇記念会が催しました。
 同書は、鶴見祐輔の華麗な文体と漢語が駆使されて書かれた、政治家・後藤新平(1857ー1929年)の伝記(1937年)で、今の日本人には理解がしがたいものとなっていることから、「決定版」の刊行に当たり、中国文学者で漢詩・漢文に詳しい一海氏に校訂の依頼があったものです。
 一海氏は「思想的には賛成できない面もあるが、スケールの大きな政治家、後藤の書いた文章は読んでいておもしろかった。今年、私の著作集12巻が出版される。これからも、がんばりたい」とあいさつしました。(詳細は「週刊しんぶん京都民報」3月2日付)