鳥羽検診クリニック 「きょうと健康管理センター労組」の定期大会が30日開催され、新らしく「鳥羽検診クリニック分会」に名称変更して運動を継承することを決議しました。大会につづいて「健管センター守る会」の総会と激励交流会が20名近くの参加で開催されました。
 京都南部の地域住民や中小企業者の健康検診など公的医療機関として尽力してきた「きょうと健康管理センター」を2005年4月に制定された「独立行政法人年金・健康保険福祉施設整理機構法」で不当にも売却方針にしてから3年になりました。この間、同労組と「守る会」は地域の公的医療機関存続と職員の身分保障などを要求し、厚労省、社会保険庁や整理機構(RFO)などとの交渉、要請や申し入れなどのたたかいを展開してきました。伏見地区労や「健管守る会」の支援と日本医労連、京都医労連、京都総評などとの連携したたたかい、さらに短期間に3000筆の地域住民の請願署名など運動の輪が大きく広がりました。 
 幅広い大きな運動にかかわらず、RFOは昨年11月に民間入札者売却契約を強行しました。この結果昨年12月末で「健管センター」は休業し職員全員に解雇通知されました。しかし困難な状況下でも粘り強いたたかいを展開し全職員の再雇用の保障などを勝ち取り、4月から「鳥羽健診クリニック」として再開されることになりました。
 30日の同労組の大会で今までの総括と新しい名称の労組に全面的に移行する決議がされました。同大会には京都医労連森田しのぶ委員長、飯田昌深伏見地区労、京都総評馬場隆雄副議長やたくさんの守る会メンバーが激励に駆け付けました。同労組の香川裕一執行委員長は「民間医療機関になったけれど、小さな医療機関の労組がでっかい国を相手にたたかえたのは、地区労や医労連など多くの仲間の支えがあったからと思います。京都医労連の分会に移行しましたが、組合員を増やして、地域医療や職員の権利、労働条件を守っていきたい。売却後はお先真っ暗の毎日で、ようやく桜が咲いてると季節も感じる心になりました」と苦しかった心境やこれからのたたかいの決意を表明し大きな拍手が寄せられました。
 大会後の「守る会」主催の総会・激励交流会は参加者全員から健管センターのたたかいの思い出や教訓などが出され、組合もほとんどない全国288の施設の仲間への激励や厚労省など国の医療施設政策にも影響を与える先進的な運動であったこと、そして医療関係労組だけでなく幅広い労組、地域労組など幅広い共闘や運動の財産は貴重であったこと、そしてこのたたかいと団結の力を各労組が引き継いでいくことなど展望ある発言が相次ぎ明るい雰囲気の交流会になりました。(仲野良典)