派遣法改悪が格差拡大した 南地区労学習会
南地区労働組合協議会と個人加盟労組「ユニオン南の風」は9日、京都市南区の京建労本部で、「労働者派遣法」の学習会を行いました。
京都第一法律事務所の渡辺輝人弁護士が「労働者派遣法と違法な労働者供給」と題して講演しました。渡辺氏は、1985年に雇用調整しやすい規制緩和を求める財界の要求により労働者派遣法が成立し、96年に26業務に拡大。99年には派遣対象業務の原則自由化、03年には製造業の派遣が解禁されてきた経過を説明。雇用の不安定化や、偽装請負など違法な事態が起こっている事例をあげながら、「近年の貧富の差の拡大は『労働者派遣法』改悪が原因の一つです。政府がさらに労働者の規制緩和を狙う一方で、組合や野党の中で派遣労働の規制強化を求める動きが強まっています。非正規雇用の若者など従来にない層を労働組合に組織していくことが重要」と訴えました。
参加した組合員から、腰痛で働けなくなったことから派遣会社にクビを言い渡され、たたかった労働者の経験や、大手スーパーで労働組合を結成した経験などが報告されました。