「和装業界ではやっていけない」「タクシー会社で働いて体がボロボロに…」青年雇用アンケートより(1)
民青同盟と日本共産党の両京都府委員会は21日、「学ぶ・つながる・変える雇用大集会」(京都アスニー)で青年雇用問題の改善にむけて取り組んでいる「08年働き方改善に向けたアンケート調査」の中間報告を発表しました。
これまで集めたアンケートは517通。「給料が安くて仕事が続けられない」「派遣の仕事で将来どうなるかわからない」など深刻な実態が寄せられています。
さらにアンケートを集め、今夏に政府へ青年雇用改善へむけての要請を行う予定です。
アンケートに寄せられた声を紹介します。
和装業界で働く女性(20代)
友禅染の仕事をしています。業界事態が大変になり、個人事業はどんどんつぶれて、私が働いていたところも仕事がなくなり解雇されました。それからどんなに探しても、この業界の仕事はありません。
給与形態も時給ではなく、一つ作っていくらという出来高制のため、仕事自身がないのでこれでは食べていけません。今は、他のアルバイトをしながら、仕事があるときは染めの仕事をしてかけもちしています。
同業種の人たちも、何年働いて技術を磨いても、仕事がなくてリストラされてしまっています。消費者も安いものしか買わないため、この業界自身にもう展望が感じられません。
京都府の補助金が半分になったことは知っています。行政として、中小企業を支援する政策をもっとしていってほしい。このままではこの業界で働こうと思って入ってきた若い人も、生活できなくて離れていってしまう。
タクシー会社に勤務していた女性(20代)
1年間、24時間営業のタクシー会社で働いていました。主に夜勤に入っていて、夜20時~朝8時までの、一日12時間労働。2勤1休という勤務体制でした。夜勤の仕事の為、身体のリズムがおかしくなり、休みの日は寝ても疲れが取れなくなり、精神的にも体力的にもぼろぼろになり辞めることになりました。
入社して体重は4キロ落ちました。有休休暇や生休もとれず、職場の人の入れ替わりも激しい。このような働き方はなにかおかしいんじゃないかという声もありましたが、なにもなさらないままでした。
カメラマンアシスタントの男性(20代)
給料明細がありません。アルバイトの契約書もなく、タイムカードもありません。時間は自己申告。1日8時間拘束、1時間休憩で、実質7時間労働となっているが、仕事柄、お昼の時間もしっかりとれないでいて、それでも昼休憩をしたことになっています。
アシスタントはみんなアルバイト。人数はぎりぎりで、カメラマンもアルバイトの声を聞く余裕がないくらい忙しい。アルバイトで3年間務めた人も、ここでは正職になれないとわかって他の仕事に移った人もいる。
時給は1000円で、まだいいからしんどくても働けるが、時給が安かったら続けていけない。今はアルバイトでも実家暮らしだからなんとかなるけど、やはり安定した仕事について独立したい。