短冊に願い託して七夕祭
7月7日は七夕祭り。各家庭や保育園、小学校では願い事を書いた短冊を七夕笹に吊して成就を祈ります。また、京の寺社ではいろいろな行事。
北野天満宮では道真愛用の硯・水差・角盥を並べ茄子・胡瓜・御手洗団子などを供える御手洗祭、地主神社では一対のこけしに自分の名前と思いを寄せる人の名を書いて固く結んで笹につるすと恋が成就する七夕祭、白峰神社でも七夕笹を飾り、蹴鞠と七夕小町踊りが奉納されたりなど。元は中国からの伝来で、牽牛(けんぎゅう)と織女(しょくじょ)の伝説と日本の棚機津女(たなはたつめ)の信仰が結びついたものとか、京では裁縫や習字が上達するようにと五色の短冊を笹竹に飾り、これを文様化した友禅染の藍鼠綸子地七夕文様小袖や白地竹萩短冊文様帷子などは著名。
写真は東山は秀吉とねねで有名な高台寺の七夕会(タナバタエ)、今年で11年目を迎えます。
同寺の庭園裏山の竹林から伐採した約30本の大笹竹に保育園児や一般参拝人の願い事を託した笹祭。「漫画家としてデビューできますように」、「お婆ちゃんにひ孫をみせたいです」、「心も体も元気で過ごせますように。韓国語も覚えたい」、「平和な世界でみんな幸せに暮らせるように」、「My dream is to became a famous actress ☆」や「人間関係にも悩まず、楽しく仕事できますように」、「**大学合格」「**高校合格」、「とび箱ぜんぶとべますように」、「**君といつまでも一緒にいられますように」など切実な願いをいっぱい託した巨大な笹竹が高台寺庫裡の前に建てられました。
「いとどしく思ひけぬべし七夕の別れの袖における白露(新古今集=大中臣能宣)」(仲野良典)